動脈管開存症のどんな病気か・原因は何か

図19 動脈管開存症
  • 動脈管は下行大動脈と主肺動脈をつなぐ太い血管で、母親の胎内にいる時には開存していますが、生まれてすぐ(1〜2日)に収縮して閉鎖します。
  • 閉鎖が不十分であると「動脈管開存症」となります(図19)。
  • 太い動脈管開存では、生後2〜3カ月に心不全を生じます。
  • 中等度以下の太さの場合は心不全を生じませんが、学校健診の際の心雑音で発見されます。

動脈管開存症の症状の現れ方

  • 心不全を生じた乳児はやせて呼吸が速く、脈が跳ねるように触れます(バウンディングパルス)。
  • 聴診器をあてると、特徴的な連続性の雑音を聴取できます。
  • 心不全を生じた動脈管開存症は早急に、また心不全がなくても肺高血圧がある場合は1〜2歳までに手術をすることが望ましいとされています。
  • 4〜5歳までにアイゼンメンジャー症候群(肺高血圧の末期像)に至ることもあります。

動脈管開存症の検査と診断

  • 心臓超音波(心エコー)、または心臓カテーテル、心血管造影検査で確定します。
  • 区別すべきものとしては、連続性雑音がある静脈雑音、肺動静脈瘻(はいどうじょうみゃくろう)、大動脈肺動脈中隔欠損(だいどうみゃくはいどうみゃくちゅうかくけっそん)、冠動静脈瘻(かんどうじょうみゃくろう)などがあげられます。

動脈管開存症の治療方法

  • 最近では、直径3〜5mmまでの動脈管はカテーテルによる閉鎖法が可能となっていますが、動脈管の形態によっては手術的に閉鎖するほうが望ましい場合もあります。
  • 胸を開かないで、内視鏡による手術で動脈管を閉鎖する方法も普及し始めています。
  • おのおのの症例で「リスクと利益」は異なるので、どの方法をどの時期に選択するかは、循環器小児科医または循環器小児外科医と相談のうえ、判断する必要があります。