急性気管支炎<呼吸器の病気>の症状の現れ方

 急性気管支炎は急性上気道炎(じょうきどうえん)(感冒(かんぼう))などに合併し、気管支粘膜の炎症によって、発熱と咳、痰が症状として認められます。この症状は肺炎でもみられますが、肺炎の場合は、炎症は主に気管支よりもさらに末梢の肺胞(はいほう)で起こるので、胸部X線像で浸潤影(しんじゅんえい)と呼ばれる陰影が認められます。肺炎の場合には炎症が気管支にも及ぶことが多いので、気管支炎と症状だけから区別することは難しく、胸部X線検査が区別のために必要になります。
 痰が長く続いたり、膿性(のうせい)の黄色の痰がみられる場合には、細菌による感染症が疑われます。このような原因微生物の違いを推測することは、治療法の違いに結びつくために重要です。

急性気管支炎<呼吸器の病気>の診断と治療の方法

 鎮咳(ちんがい)薬、去痰(きょたん)薬、消炎薬などが対症療法として使われます。
 原因微生物に対する特有な治療は、ウイルスが原因の場合、インフルエンザを除いて有効なものはありません。迅速診断法でインフルエンザAあるいはBと診断できた場合は、発症後48時間以内ならば両方の型ともにオセルタミビル(タミフル)やザナミビル(リレンザ)、A型にはアマンタジン(シンメトレル)が有効です。
 マイコプラズマやクラミジアは、周囲に同じような症状の人がいた場合に疑われる病原微生物で、マクロライド系(エリスシン、クラリス、クラリシッドなど)やテトラサイクリン系(ミノマイシン)が有効です。また、ニューキノロン系(クラビット、アベロックス、ジュニナックなど)の抗菌薬も有効です。
 細菌性の場合は、百日咳ではマクロライド系抗菌薬を選びますが、それ以外の場合には抗菌薬が臨床的に有効であるという根拠はありません。