ニューモシスチス肺炎<呼吸器の病気>の症状の現れ方

 空咳(からせき)で始まり、やがて呼吸困難、発熱、低酸素血症へと進展しますが、早い時期から呼吸困難が強いことが特徴です。また、免疫応答がほとんど生じないため、肺胞内の液体成分に乏しく、痰が出にくいのが特徴です。
 HIV(エイズウイルス)に感染している患者さんとそうでない患者さん(非HIV)では進行速度に差があり、前者では比較的ゆっくりと進行するのに対し、後者では数日の経過で急速に進行します。

ニューモシスチス肺炎<呼吸器の病気>の診断と治療の方法

 主な治療薬は、ST(スルファメトキサゾール・トリメトプリム)合剤とペンタミジンです(図19)。治療薬の選択は、基礎疾患や骨髄・肝腎機能にもよりますが、ST合剤が最も有効であり第一選択薬です。ST合剤には経口と経静脈の2つの投与ルートがありますが、注射薬は溶解度の点から多量の水負荷が必要であり、経口投与でも十分な体内移行が得られるため、経口投与が望ましいとされています。
 治療期間は3週間が標準です。そのほか、初期からの副腎皮質ステロイドホルモン薬の併用は、予後を改善することが明らかとなっています。