肺好酸球性肉芽腫症とはどんな病気か

 主に細気管支の周囲にランゲルハンス細胞と好酸球が浸潤(しんじゅん)し、増殖巣を形成する疾患です。名称と異なり明らかな肉芽腫の形成にはならず、浸潤してくる細胞は皮膚の表皮にあるランゲルハンス細胞のような特徴があるので、肺ランゲルハンス細胞組織球症(さいぼうそしききゅうしょう)とも呼ばれます。かつてヒスチオサイトーシスXと呼ばれた疾患群のひとつですが、全身性のものとは異なります。

原因は何か

 ランゲルハンス細胞様の組織球がなぜ増殖してくるかは不明ですが、喫煙者に認められ禁煙で軽快するため、たばこの煙中の何らかの物質に対する免疫反応と考えられています。

症状の現れ方

 乾いた咳(せき)(空咳(からぜき))、呼吸困難、喀痰(かくたん)がみられます。約10%の患者さんでは無症状です。合併症として気胸(ききょう)(肺に孔(あな)があく)がみられることがあり、その場合は胸痛が認められます。骨の病変では骨痛がみられます。まれに尿崩症(にょうほうしょう)が合併してくると、多飲や多尿の症状が現れます。

検査と診断



 胸部X線像や胸部CT像では、上中肺野を中心に小結節影や小嚢胞状影(しょうのうほうじょうえい)(嚢胞の厚さはさまざまで、奇妙な形をしている)を示します(図37)。
 確定診断は肺組織を検査して組織学的な検討により行われます。喫煙者で、典型的な画像所見があり、気管支肺胞洗浄により得られた細胞表面マーカーを検討し、CD1aやS‐100蛋白陽性細胞に5%以上の増加があれば、診断が可能です。

治療の方法

 喫煙との関連が密であることから、禁煙指導は必須です。軽症例では自然に治ることもあります。禁煙により経過を観察します。
 症状が強かったり進行性の病態の場合、副腎皮質ホルモンや免疫抑制薬を用いることもありますが、その有効性は確立されておらず、経験的に使用されているのが現状です。

肺好酸球性肉芽腫症に気づいたらどうする

 禁煙は必須です。受動喫煙も極力避けます。一般には呼吸器内科で指導を受け、重症な呼吸不全に陥った場合には肺移植も考慮されます。