一過性脳虚血発作(TIA)<脳・神経・筋の病気>の症状の現れ方

 TIAの発症は急激で5分以内に症状が完成し、2〜30分(多くは数分)続きます。大脳へ行く血管系には内頸(ないけい)動脈系と椎骨(ついこつ)動脈系とがあります。内頸動脈系のTIAでは半身の運動麻痺、感覚鈍麻(どんま)、失語症(しつごしょう)(言葉が言えない、理解できない)、片眼の視野障害などの症状がみられます。椎骨脳底動脈系のTIAではめまい構音障害、物が二重に見える複視、意識障害を伴わないで下肢の脱力のために転ぶドロップアタックといった症状がみられます。

一過性脳虚血発作(TIA)<脳・神経・筋の病気>の診断と治療の方法

 TIAは多くの場合、診察時には症状がおさまっているので、再発予防が重要です。そのためには脳梗塞の危険因子となる高血圧糖尿病脂質異常症の管理、禁煙指導、心疾患の治療、経口避妊薬の中止、運動指導などを行います。
 再発予防のための薬物治療としては、抗血小板薬であるアスピリンまたはクロピドグレルまたはシロスタゾールを用います。TIAの最後の発作から少なくとも1年以上は投与し、基礎疾患のある場合にはさらに長期にわたり投与します。心臓からの血栓が塞栓(そくせん)(詰まり)の原因の場合には抗凝固療法を行います。
 頸動脈の血管病変がひどく70%以上の狭窄がある場合は、頸動脈内膜剥離術(けいどうみゃくないまくはくりじゅつ)と呼ばれる手術が行われます。