神経梅毒<脳・神経・筋の病気>の症状の現れ方


(1)髄膜血管型神経梅毒
 髄膜血管型には髄膜型、脳血管型、脊髄髄膜血管型があります。髄膜型は初感染から数年以内に発症することが多く、頭痛、発熱など急性ウイルス性髄膜炎と同様の症状を示します。また、髄液の流出路を閉塞して水頭症を合併することがあります。
 脳血管型は初期感染から5〜30年経過して発症し、脳梗塞(のうこうそく)を生じます。動脈硬化性の脳梗塞と区別することは困難です。脳梗塞発症の数週間前から頭痛や性格変化があることがあり、参考となります。
 脊髄髄膜血管型は横断性脊髄炎を生じ、運動障害、感覚障害、排尿障害を伴います。

(2)進行麻痺
 脳実質に炎症が波及し神経細胞が脱落した結果、認知障害を示します。記憶障害、判断力の低下、易(い)刺激性(気分が変わりやすく、気短になること)とともに、精神疾患と間違われるような行動異常が問題になります。未治療の時は3〜5年で死亡するといわれています。

(3)脊髄癆
 脊髄癆は四肢や体幹の電撃痛(でんげきつう)、進行性の歩行失調、腱反射(けんはんしゃ)消失、感覚障害、排尿障害などの脊髄障害による症状と瞳孔異常が特徴です。脊髄癆の大部分の人では、瞳孔(どうこう)不同・対光反射の異常が認められます。また、関節の過伸展と変形を起こし、関節の無痛性腫大、いわゆるシャルコー関節を生じます。治療によって進行が停止しても電撃痛や失調症状はなくなりません。

神経梅毒<脳・神経・筋の病気>の診断と治療の方法

 ペニシリン療法を行います。治療効果の判定には、臨床症状の改善、脂質抗原試験の正常化、髄液細胞数の低下などを指標とします。