ギラン・バレー症候群<脳・神経・筋の病気>の症状の現れ方

 感冒症状や下痢のあと1〜3週間して比較的急速に四肢の筋力低下が現れますが、通常は2〜4週間目でピークに達し、進行は停止します。進行停止後は徐々に快方に向かい、3〜6カ月でほぼ完全に治りますが、10〜20%の患者さんでは後遺症を残します。運動障害に比べて、感覚障害は軽いのが特徴です。
 顔面の筋力低下も約50%の患者さんでみられます。舌や嚥下筋の支配神経に障害が出て、しゃべりにくい、飲み込みにくいなどの症状が現れることや、外眼筋支配神経(がいがんきんしはいしんけい)に障害が出て複視(ふくし)(物が2つに見える)が起こることもあります。呼吸筋の麻痺は10〜20%の患者さんで起こります。また、頻脈(ひんみゃく)やそのほかの不整脈、起立性低血圧、高血圧など自律神経が損なわれた症状が現れることもあります。
 症状の回復が不良な患者さんとしては、(1)年齢が60歳以上、(2)キャンピロバクター・ジェジュニ(細菌の一種)の先行感染がある、(3)口咽頭筋麻痺(こういんとうきんまひ)がある、(4)人工呼吸器が必要である、(5)電気生理学的に軸索障害の所見あるいは複合筋活動電位振幅の消失がある、(6)発症から治療開始までに2週間以上を経過した、などがあげられます。

ギラン・バレー症候群<脳・神経・筋の病気>の診断と治療の方法

 免疫グロブリンの大量静注療法、または血漿(けっしょう)交換療法が有効な治療法です。免疫グロブリン大量静注療法は400mgkgの用量で5日間行います。血漿交換療法の回数は症状の程度によって異なりますが、5m以上歩ける軽症例では隔日で2回、自分で立てない中等度例や人工呼吸器を装着されている重症例では隔日で4回くらい行います。これらの治療と並行して、筋力回復のためのリハビリテーションを行うことも重要です。