神経膠腫とはどんな病気か

 脳の神経膠細胞から発生する腫瘍(しゅよう)です。脳腫瘍全体の約25%を占めます。40〜60代の壮年に発生することが多いのですが、小児でもその発生は認められます。成人の場合は大脳の前頭葉(ぜんとうよう)、側頭葉(そくとうよう)、頭頂葉(とうちょうよう)に多く、小児の場合は脳幹(のうかん)や小脳での発生が多く認められます。原因はわかっていません。

症状の現れ方

 麻痺、手足のしびれ、言語障害など脳のある場所の機能障害が徐々に現れ、その後、頭蓋内圧亢進(ずがいないあつこうしん)症状が加わります。また、成人ではてんかん発作も重要な症状です。
 小児の場合、元気がない、突然吐く、歩き方や走り方がおかしい、体がふらつく、眼の位置がおかしい、テレビを見るとき顔を傾けるなどの症状がみられることがあります。また小児の場合は、脳のなかを循環する液体である髄液(ずいえき)の流れが阻害されて、脳内に水がたまる水頭症(すいとうしょう)と呼ばれる状態になることもあります。

検査と診断



 MRIで腫瘍の場所を診断します(図34)。一般的に腫瘍は神経の走行に沿って発育しますが、小児の場合、時に袋状に発育することがあります。どの種類の腫瘍かは、生検術か手術により切除された腫瘍を病理診断医が観察して診断します。

治療の方法

 手術により腫瘍を切除する必要があります。患者さんの予後は、手術でどれだけ取れたかと、病理診断医により決定される腫瘍の種類により決まります。
 多くの場合、腫瘍が周囲の神経に沿って発育しているため、手術後に放射線治療、化学療法、免疫療法が追加されます。化学療法や免疫療法は、放射線治療終了後も引き続き間隔をあけて繰り返し行われます。