先天性膝関節脱臼とはどんな病気か



 膝関節において、膝下に位置する脛骨(けいこつ)が、上側の大腿骨(だいたいこつ)に対して前側に外れた状態(脱臼)で産まれてくる異常です(図6)。

原因は何か

 母体内の胎児の膝は、いくつかの点で成人よりも前方へ外れやすい形態的特徴をもっていて、胎内での肢位(骨盤位)などの悪条件によって脱臼となると考えられています。

症状の現れ方

 膝関節は反り返った状態(反張位)で、屈曲(踵(かかと)をお尻に接近)させようとしても曲がりません。

検査と診断

 膝蓋骨(しつがいこつ)(いわゆる「お皿」)をよく触って前向きを確認してから、膝関節の反張位、屈曲不能を診断します。X線検査で大腿骨と脛骨の位置異常を調べます。

治療の方法

 軽症の場合では、生後早期なら比較的容易に徒手整復が可能ですが、骨折の危険もあるので専門医の手で慎重に行う必要があります。牽引を加えつつ屈曲し、整復されたらシーネ固定、あるいはリーメンビューゲル紐革装具を装着します。
 整復困難な場合や年長児では、入院して牽引療法などが行われ、場合によっては手術による治療が必要になります。

先天性膝関節脱臼に気づいたらどうする

 軽症の場合で生後間もなくなら簡単な徒手操作で整復されるので、早期に整形外科専門医を受診するのがよいでしょう。