重症筋無力症<運動器系の病気(外傷を含む)>の症状の現れ方

 多くは、眼瞼下垂(がんけんかすい)や複視(ふくし)(ものが二重に見えること)といった眼症状で初発します。
 眼以外では、顔面筋が侵されることにより、閉眼力の低下や、顔面の表情が少なくなって筋無力性顔貌(がんぼう)を示してきます。その後、四肢近位筋が侵され、歩行が困難になってきます。
 これらの症状の特色は、運動により悪化し、安静により改善するという易疲労性をもち、また朝方はよく、夕方に悪くなるという日内変動があるということです。
 治療中に症状が急激に変化し、四肢の高度の筋脱力に加えて嚥下(えんげ)・呼吸障害が悪化し、呼吸不全に陥る状態をクリーゼといいます。これには重症筋無力症自体が悪化する場合と、抗コリンエステラーゼ薬の過剰投与で生じる場合があり、注意が必要です。

重症筋無力症<運動器系の病気(外傷を含む)>の診断と治療の方法

 神経筋伝達障害については、コリンエステラーゼの活性を抑え、神経末端から放出されたアセチルコリンの作用を増強させる長期作動型抗コリンエステラーゼ薬が用いられます。
 眼筋型では、この長期作動型抗コリンエステラーゼ薬が治療の中心となります。全身型の場合は、胸腺摘出術とステロイド薬の大量投与療法が根本的治療の原則です。
 その他、ステロイド薬以外の免疫抑制薬、血液浄化療法、大量γ(ガンマ)‐グロブリン静注療法などがあります。免疫療法の進歩により死亡率は激減しています。