上腕骨顆上骨折<運動器系の病気(外傷を含む)>の症状の現れ方

 肘のはれ、痛み、皮下出血、骨折部の異常な動きが現れます。神経や血管に合併損傷があると手首の脈拍が弱くなり、手や指のしびれ感、異常感覚、運動障害が起こり、色調が蒼白や暗青紫色になります。

上腕骨顆上骨折<運動器系の病気(外傷を含む)>の診断と治療の方法

 ウイルキンス分類の1型は転位(ずれ)がみられないので、そのままギプス固定を行います。2型は後方に転位するが骨折面の一部は接触しているので、徒手整復を行ってギプス固定します。3型は後方に転位し骨折面同士の接触はまったくみられません。この3型に合併損傷や後遺変形が起こりやすくなります。
 神経や血管に合併損傷のある場合には、手術により骨片に引っかかっている神経や血管をていねいに外して、骨片を整復して金属鋼線で固定します。合併損傷のない場合には4通りの方法があり、適宜使い分けます。
 1番目は徒手整復してギプス固定、2番目は徒手整復してベッドに寝かせて腕を吊り上げる牽引(けんいん)療法、3番目は徒手整復して金属鋼線を皮膚の上から挿入して固定する経皮的鋼線固定法、4番目は手術により整復して金属鋼線で固定する方法です。
 暴力的に徒手整復を行ったりギプスがきついと急性前腕屈筋区画症候群になりやすく、発生したら6時間以内に早急に筋膜切開という手術が必要になります。さらに、暴力的な徒手整復では異所性骨化(いしょせいこっか)といって、余分な所に骨ができて肘が動かない状態が起こります。
 徒手整復が難しい時は無理に行わず、手術に切り替えることが重要です。固定期間は低年齢ほど短く、幼稚園児では3週間、小学生では4週間程度です。