指骨骨折とはどんな外傷か

 手指はスポーツや日常の動きのなかでいろいろな外力を受けることが多く、骨折の起こりやすい部位です。ほとんどの指骨骨折は、多少のずれがあっても自家矯正(じかきょうせい)力が強いという小児の特徴により、問題なく治ります。

見落としやすい外傷と合併損傷

 不全骨折(いわゆる「ひび」)は一方向のX線写真では見落とすことがあります。多方向のX線写真をとってもはっきりしない場合は、数日後にX線写真を再撮影するとはっきりします。
 骨の長さが伸びる成長軟骨板(骨端線(こつたんせん))にかかる骨折(骨端離開(こつたんりかい))は、骨折線がX線写真でみられないことがあるので、骨端線をはさんだ骨片間の距離や骨片の傾きなどで骨折を診断します。

症状の現れ方

 指のはれ、痛み、皮下出血が現れます。完全骨折でずれが大きい場合は、変形や異常な動きがみられます。

検査と診断

 X線検査が骨折の部位や骨折型、ずれの有無を確認するために必要です。はれ、痛み、圧痛、変形など局所の症状とX線写真で診断は容易です。

治療の方法

 ほとんどの場合、保存療法が行われます。骨片のずれは徒手整復しますが、完全でなくても問題はありません。しかし、成長軟骨板にかかる骨端離開や関節内骨折では、正確な骨片の整復が必要で、さらに固定中のずれの再発に注意します。
 整復が困難だったり固定性が不良の場合は、手術で整復したり鋼線で固定します。また、指を曲げた時に骨折した指が他の指にかぶさってしまう指尖交叉(しせんこうさ)現象がみられた場合は自家矯正されないので、この現象が消えるまで完全な整復を行います。
 固定はアルミニウムやプラスチックの副木固定が2〜4週間行われます。副木固定中の再度のずれによる指尖交叉を防ぐため、副木固定は1週間以内にして、その後は隣の骨折していない指と一緒にテーピングして、一緒に曲げ伸ばし運動を開始するバディテーピングも多く行われます。

応急処置はどうするか

 手から指先まで副木固定を行います。段ボール紙で代用できます。

関連項目

 骨・関節の外傷総論