大腿骨遠位部骨折<運動器系の病気(外傷を含む)>の症状の現れ方

 受傷直後から痛み、はれがみられ、膝関節の変形やグラグラした異常な動きが起こって歩行ができなくなります。骨折のずれが大きいと、骨折した部分が大腿部の皮膚を突き破って開放骨折となったり、膝関節の後方にある動脈を損傷することもあります。

大腿骨遠位部骨折<運動器系の病気(外傷を含む)>の診断と治療の方法

 膝関節近くの骨折であるため、骨折した部位を正確に戻して骨折部分を確実に固定し、早くから膝を動かす訓練を開始する必要があります。

(1)保存的治療
 ずれがない、もしくはあってもわずかな骨折の場合は手術をしないで治します。ずれがなければギプス固定を、軽度のずれがあれば鋼線で骨を牽引して元の位置にもどして、その後にギプス固定を行います。

(2)観血的治療
 現在では手術での治療が優先されており、きちんと戻して、確実にぐらつきを固定して、早くからリハビリテーションができるようにします。
 手術のやり方として、髄内釘(ずいないてい)(骨のなかに太い金属の棒を通す、図23)やプレートとネジなどで固定します(図24)。髄内釘のほうが固定が強いのですが、最近では手術時に小さな傷しかつくらずに、プレートとネジで固定するやり方も普及しています。
 動脈損傷がある場合には、血管外科による緊急手術が必要です。もし手術が遅れると、膝から下の部分の壊死(えし)を起こすおそれがあります。