脛骨遠位部骨折、足関節骨折とはどんな外傷か



 脛骨遠位部とは、下腿の足関節に近いところです。交通事故、スポーツ外傷や転倒・転落などで、下腿や足部が固定された状態で、下腿と足部の間に捻転(ねんてん)力や回旋(かいせん)力が加わって、脛骨遠位部や足関節の骨折が生じます(図29)。
 脛骨遠位部骨折では足関節の関節面のずれがみられることがあり、足関節の骨折では内果(ないか)(うちくるぶし)や外果(がいか)(そとくるぶし)などが折れます。また、脛骨遠位部と足関節の骨折が同時にみられることも少なくありません。

症状の現れ方

 足関節を中心に痛みとはれが強く、足をついて歩くことが困難です。骨折のずれがひどいと明らかな変形がみられ、時間の経過とともにはれが強くなり、時に水泡の形成がみられることもあります。
 まれに骨折端で神経や血管が損傷されることがありますが、その場合には足趾がしびれたり色が悪くなります。

検査と診断

 前後左右の2枚のX線写真で診断がつきますが、関節面に骨折が及んでいる脛骨遠位部の骨折では、正確な骨折部の把握のためにCT検査による3次元の画像も必要です。

治療の方法



 ずれがなければギプスで保存的に治療します。しかし、足関節の機能回復と早期の社会復帰のために、ずれが少しでもあれば手術できちんと元にもどして、プレートやネジでしっかり固定して早くからリハビリテーションを行います(図30)。とくに関節面は正確にずれをもどさなければなりませんし、整復したあとにみられる空隙(くうげき)には自分の骨や人工骨などで補填(ほてん)することもあります。

合併症はどんなものか

 早期にリハビリテーションをしないと、足関節の可動性が低下して拘縮(こうしゅく)を生じることがあります。また、関節内の骨折でずれがきちんともどっていないと、将来的に関節の変形(変形性足関節症(へんけいせいそくかんせつしょう))が認められることもあります。

応急処置はどうするか

 下腿から足にかけて副木(ふくぼく)をして、すぐに整形外科へ連れて行きます。