悪性末梢神経鞘腫瘍<運動器系の病気(外傷を含む)>の症状の現れ方

 急速に増大する瘤(こぶ)として自覚されるのはほかの肉腫と同様ですが、ほかの肉腫に比べて痛みを伴うことが多いといわれています。またこの腫瘍は、手足の運動や感覚機能を維持している神経に発生することが多いため、腫瘍が発生した神経が司る運動や知覚機能の障害や、強いしびれが発生します。
 神経線維腫症I型の患者さんはもともと体の皮膚にたくさんの瘤が発生しています。長い間にわたって大きさの変わらなかった瘤(こぶ)が短期間に大きくなる場合は、良性の神経線維腫が悪性化した可能性があります。悪性化する確率は調査により異なるものの、およそ数%〜10%程度といわれています。
 病気が進行すると、病気が最初に発生した部位から、血液やリンパ液の流れにのってほかの臓器に移ることがあり、この現象を転移といいます。悪性末梢神経鞘腫瘍の場合、最も転移しやすい臓器は肺であり、大きくなってくると呼吸困難の原因となります。

悪性末梢神経鞘腫瘍<運動器系の病気(外傷を含む)>の診断と治療の方法

 放置すると巨大になり、また肺などに転移します。手術が治療の基本で、まわりの健康な組織を腫瘍と一緒に切除して再発(手術した場所から腫瘍が再び発生すること)を極力少なくします。
 この病気は、手足を動かす大切な神経そのものにできていることがありますが、救命のためには神経の機能を犠牲にしても腫瘍を取り切る必要があります。
 5年累積生存率はおよそ50%前後で、現在でも治療の難しい病気のひとつです。