乾癬性関節炎<運動器系の病気(外傷を含む)>の症状の現れ方

 関節の痛みやはれ、時に腱の付着部の痛みが生じます。関節の痛みやはれは軽度で、関節リウマチとは異なり、手や足の指の先端の関節によく起こり、少数の関節が侵されるだけの場合が多いようです。しかし、時に大きな関節も含め、破壊が進行することもあります。
 症状の特徴から、いくつかのタイプに分類されます。
・非対称性で発症する、関節数が少ないタイプ
・多発性に関節が炎症を起こし、関節リウマチに似ているタイプ
・関節破壊が強く、特に手指では高度な変形がみられるタイプ
・仙腸(せんちょう)関節や脊椎(せきつい)に病変がみられるタイプ
などがあります。
 乾癬はよくみられる慢性の皮膚疾患で、皮膚が肥厚して境界がわりとはっきりした炎症性の斑点があり、鱗屑(りんせつ)(鱗(うろこ)状の皮疹が厚くなったもの)でおおわれることもあります。病変は肘、膝の伸側、頭皮、耳、仙骨上部に認められることが多いようです。爪にくぼみや変形などがみられることもあります。
 乾癬の患者さんのうち20人に1人は関節炎を併発します。通常は、乾癬が関節炎に先行しますが、皮膚の症状と関節炎の進行とは直接的な関連はないようです。

乾癬性関節炎<運動器系の病気(外傷を含む)>の診断と治療の方法

 関節炎の治療は、非ステロイド性鎮痛消炎薬を使用します。症状に応じて副腎皮質ステロイド薬を関節内に注射することがあります。抗リウマチ薬のスルファサラジンやメトトレキサートなども関節炎と皮疹(ひしん)に効果的であるといわれています。最近、関節リウマチで使用されている生物学的製剤(TNF‐α(アルファ)阻害薬)がこの病気に非常に有効であることがわかってきて、日本でも近い将来この病気にも認可される予定です。
 同時に乾癬に対する治療も行う必要があります。また、関節に対するリハビリテーションも必要で、関節の運動プログラム、温熱や寒冷療法、水中療法などを試みるのもよいでしょう。
 関節の破壊が強い場合では、関節の固定術や人工関節置換術が選択されます。しかし、皮膚の炎症があるため手術には細心の注意が必要です。