緑内障(あおそこひ)<眼の病気>の症状の現れ方

 緑内障の症状には、急激に眼圧が上昇し眼の痛みや頭痛、吐き気など激しい症状を起こすもの(急性緑内障)と、ほとんど自覚症状がないまま病気が進行してしまうもの(慢性緑内障)があります。
 急性緑内障では、時間がたつほど治りにくくなるので、すぐに治療を行い、眼圧を下げる必要があります。一方、多くの患者さんがかかる慢性緑内障では、瞳の色はもちろん、痛みや充血などの症状はほとんどないままに進行し、視力低下も病気の最終段階まで現れません。このため、患者さん自身が病気を自覚することが難しく、治療開始が遅れることが多々あります。
 慢性緑内障の唯一の自覚症状は視野の一部に見えないところができること(視野欠損)ですが、通常2つの眼で見ているため、互いの視野でカバーされ、進行するまでなかなか気がつかないことが多いのです。しかし、定期的に検診を受けていれば、視野が十分広いうちに、緑内障による視神経の障害を見つけることができます。
 近年、眼圧検査・隅角(ぐうかく)検査・視神経の検査・画像解析検査により早期発見が可能になりました。また、治療法は進歩し、かなりの患者さんで視野障害の進行を防ぐことができるようになってきました。緑内障によって障害された視神経は治療を行っても元にもどらず、すでに失われてしまった視野も回復しないので、早期に発見し進行を防ぐ治療を行うことが大切です。
 視野障害の進行は以下のとおりです。

(1)初期
 眼の中心をやや外れたところに暗点(見えない点)ができます。自分自身で異常に気づくことはありません。

(2)中期
 暗点が拡大し、視野の欠損(見えない範囲)が広がり始めます。しかし、この段階でも片方の眼によって補われるため、異常に気づかないことが多いようです。

(3)後期
 視野(見える範囲)はさらに狭くなり視力も悪くなって、日常生活にも支障を来すようになります。さらに放置すると失明に至ります。

緑内障(あおそこひ)<眼の病気>の診断と治療の方法

 緑内障の治療は病状に合わせて選択されます。大多数を占める慢性緑内障で視野異常が進行していない場合は、まず薬物による治療(主に点眼薬)から始めます。大きく分けて5種類の緑内障治療薬(表2)があり、緑内障のタイプ、眼圧の高さ、視野異常の進行度などに合わせて処方されます。
 薬物では眼圧が十分に低下しない場合、視野異常の進行が止まらない場合はレーザー治療や手術治療が行われます。
 薬やレーザー治療、手術療法で眼圧がある程度下がっても、それで治療が終わるわけではありません。定期的に視野検査を受け、視野障害が進行していないことを確認して、初めて治療が順調であるといえます。また、眼圧はいったん安定しても治療を中断するとまた変動します。緑内障は生涯にわたる管理が必要となります。