耳介血腫とはどんな病気か

図7 耳介血腫
  • 耳介の前面は皮膚と軟骨の間のクッションになる皮下組織が少なくなっています。
  • そのため、この部分に外部から打撲(だぼく)や摩擦などの刺激を加えると簡単に出血し、皮膚の下や軟骨と軟骨膜(軟骨を包む膜)の間に血液の塊を作ります(図7)。
  • ボクシング、柔道、相撲などの格闘技やラグビー、アメリカンフットボールなどの選手によくみられます。

耳介血腫の治療方法

  • 症状が軽いものは放置しても治ることがあります。
  • はれが強いものに対しては穿刺(せんし)(針をさす)してたまっている血液を除去する必要があります。
  • しかし、一度の穿刺ではなかなか治らず、何度も穿刺を繰り返す例もしばしば認められます。
  • 穿刺を繰り返しても改善がみられない場合は、皮膚を切開し、たまっている血液と滲出液を持続的に排出できるようにドレーン(排出用の医療器具)を入れ、さらに再び血液がたまらないように耳介を圧迫する必要があります。
  • このような操作をする場合、感染を起こして軟骨膜炎を生じると耳介が変形してしまう可能性があるので、抗生剤を内服します。
  • それでも何度も血腫を繰り返すと、皮下組織は線維化や瘢痕化(はんこんか)を起こし、硬く変形した耳介になります。
  • いったんこの状態になると、これを治すには形成術が必要になります。
  • ただし手術を行うならば、その後は外部からの刺激を加えない、つまりその格闘技やスポーツは行わないことが望ましいでしょう。
耳介血腫

耳介血腫は、耳への圧迫などの刺激が繰り返されて起こります。皮下または軟骨膜下の出血が起こり、血腫をつくります。初期には耳介(じかい)(耳殻(じかく))の皮膚が軟らかくふくれあがり波動があります。主にスポーツ、とくに相撲、柔道、レスリングのように耳の圧迫刺激が繰り返された場合に起こります。