歯性上顎洞炎とはどんな病気か

  • むし歯歯周炎(歯槽膿漏(しそうのうろう))からの炎症が上顎洞に入り上顎洞炎を起こすことがあります。
  • これを歯性上顎洞炎といいます。
  • 元来、上顎洞は歯と隣り合っているので、むし歯を治療せずに放置していると、歯性上顎洞炎になることがあります。

歯性上顎洞炎の原因は何か

  • むし歯歯周炎を長い間治療せずに放置していると、細菌が上顎洞に入り炎症を起こします。
  • 黄色ブドウ球菌が最も多く、連鎖球菌や大腸菌などでも起こります。
  • 歯では第一大臼歯(きゅうし)が最も原因になりやすく、次いで第二小臼歯、第二大臼歯の順です。
  • したがって、これらの歯がむし歯の時には要注意です。

歯性上顎洞炎の症状の現れ方

  • 急性に起こる場合と慢性に起こる場合があります。
  • 急性の場合には、歯の痛みに続いて、突然悪臭の強い膿性の鼻汁(びじゅう)や頬部痛(きょうぶつう)が現れます。
  • 慢性の場合には、歯の痛みは比較的少ないです。
  • 通常片側に起こります。

歯性上顎洞炎の検査と診断

  • 上の歯、とくに第一大臼歯、第二小臼歯、第二大臼歯にむし歯があって、その歯を軽く叩くと痛みや違和感がある場合に疑われます。
  • また鼻のなかには膿性の鼻汁が認められます。
  • さらに単純X線検査で上顎洞に陰影があれば、ほぼ間違いないでしょう。
  • 確定には、オルソパントモや口内法でX線検査を行う必要があります。

歯性上顎洞炎の治療方法

  • 上顎洞炎の治療とむし歯の治療をいっしょに行う必要があります。
  • 上顎洞炎に対しては、鼻の入り口近くから針を刺して上顎洞を洗浄し、上顎洞のなかのうみを洗い流し、抗菌薬の投与を行います。
  • 同時に歯科で原因歯の治療を行います。
  • 抜歯後などにむし歯の部位に穴があき、口のなかと上顎洞がつながってしまうことがあり、手術で閉鎖しなければならない場合があります。
  • これらの治療によっても改善しない場合は、内視鏡下に上顎洞と鼻腔をつないでいる穴(自然口)を大きく広げ、なかのうみを除く手術を行います。

歯性上顎洞炎に気づいたらどうする

  • 上の歯がむし歯で、むし歯のある側の鼻からうみが出てきたら歯性上顎洞炎の可能性があります。
  • 歯科医での歯の治療と、耳鼻咽喉科専門医での上顎洞炎の治療が必要です。
  • 上の歯、とくに第一大臼歯、第二小臼歯、第二大臼歯にむし歯がある場合は要注意で、歯性上顎洞炎にならないようにむし歯を早く治療してください。

関連項目