上顎洞がん<鼻の病気>の症状の現れ方

 頬部(きょうぶ)(ほほ)のはれが最も多く、そのほか頬のしびれ、膿血性鼻漏(のうけつせいびろう)、歯痛、開口障害などです。がんが眼のほうに進むと、眼の症状(眼の突出、視力障害など)が現れます。しかし、がんが上顎洞内だけにある場合は症状がほとんどないので、その時期に発見することは困難です。頸部(けいぶ)リンパ節への転移があれば、頸部腫瘤(しゅりゅう)が現れます。

上顎洞がん<鼻の病気>の診断と治療の方法

 以前は上顎洞がんに対する標準的な治療は、手術が主体で上顎を全部取っていました。近年、有効な化学療法(抗がん薬)の開発と放射線治療の改善が進み、それらと手術を上手に組み合わせた集学治療(三者併用療法)が一般的になりました。手術による機能欠損を少なくしようとする治療法です。
 放射線治療では化学療法(抗がん薬)を同時に用いる化学放射線療法が行われています。早期がんでは鼻の穴から内視鏡を用いて行う手術(ESS)も可能ですが、進行がんでは歯ぐきから切開を行うことが一般的です。
 三者併用療法導入後の5年生存率は50%を超えようとしています。それでも頭蓋底(ずがいてい)(脳)へ進展した例は予後不良であり、上顎洞がんについても早期発見が重要といえます。