シェーグレン症候群とはどんな病気か

  • 全身の外分泌腺(涙や唾液(だえき)などを分泌する腺)が、自己の免疫機構の異常により壊れていく病気です。
  • 本症のみを発症する場合と、リウマチなど他の同類疾患を合併する場合があります。
  • 多くは中年女性に発症し、男性には少ない病気です。

シェーグレン症候群の症状の現れ方

  • 自己免疫疾患といわれる病気のひとつです。
  • 免疫とは、異物やウイルス・細菌などから体を守るために備わった機構で、それらが体に進入した場合などに、自分以外のものと認識し、攻撃・排除するようにできています。
  • この免疫機構が何らかの原因により異常を来し、本来ならば認識しない自己の体の一部を非自己と認識し、破壊・排除するようになったために生じる病気です。
  • シェーグレン症候群では、唾液腺や涙腺(るいせん)に代表される、外分泌腺が標的になります。

シェーグレン症候群の原因は何か

  • 涙腺が破壊されると涙の分泌が減るため、眼の乾燥症状が出てきます。
  • 唾液腺では唾液の分泌が減るため、口腔内乾燥感が生じ、ひどくなると潤滑油としての唾液の減少により、水分の少ない物が食べにくくなったり、しゃべりにくくなったりします。
  • また唾液には殺菌作用がありますが、これがなくなるため、カンジダなどによる口腔内真菌症(しんきんしょう)が生じたり、むし歯が増えたり、舌が炎症を起こして赤くなり、ぴりぴりしたりします。
  • 味がわかりにくくなることもあります。
  • 涙腺や唾液腺は破壊され、リンパ球がたくさん集まり硬くはれることがあります。
  • さらには、分泌が低下した唾液腺には口のなかから細菌が進入し、急性の細菌性唾液腺炎を生じたりします。

シェーグレン症候群の検査と診断

  • 定められた診断基準があり、これに基づいて検査・診断が行われます。
  • 主なものは、涙腺では涙分泌の減少と、それによる眼(角・結膜)の異常を調べること、唾液腺では唾液分泌の減少と腺の変化をみること、さらには涙腺や唾液腺の組織学的変化をみること、血液学的に自己抗体の存在を調べることなどにより診断が行われます。

シェーグレン症候群の治療方法

  • 根本的な治療法はありません。
  • 涙の減少に対しては点眼薬が使用されます。
  • 唾液の分泌障害に対しては、腺の破壊の程度により、分泌機能が残っている例には残存腺の分泌を亢進させるための薬剤投与が行われます。
  • 破壊が進行し、この薬剤の効果が得られない場合は、人工唾液という唾液の代わりになる液体の口腔内噴霧(ふんむ)が適宜使用されます。
  • 舌炎や真菌症に対してはそれぞれに合った治療が行われます。
  • 細菌感染による急性の唾液腺炎が生じた場合は、抗生剤の投与も必要です。
  • まれに悪性リンパ腫という腫瘍に進むこともあるため、唾液腺のはれが急激に大きくなるようであれば、腫瘍化も念頭に入れておく必要があります。

シェーグレン症候群に気づいたらどうする

  • 多くの場合は、眼や口の渇きにより発見されます。
  • このような症状があった場合は、耳鼻咽喉科や眼科、内科の専門医の診察を受けるとよいでしょう。
シェーグレン症候群

シェーグレン症候群とは、スウェーデンの眼科医ヘンリック・シェーグレンにより発見された膠原病(こうげんびょう)です。涙腺の障害によるドライアイ、唾液腺の障害によるドライマウスなどの外分泌腺の障害が主症状です。