胃マルトリンパ腫<食道・胃・腸の病気>の症状の現れ方

 多くの人は無症状ですから、多くは健診で発見されています。そのほか、腹痛、胸やけ、上腹部の不快感、時に吐血などを生じる人がいますが、症状は一般的に軽い場合が多い傾向にあります。

胃マルトリンパ腫<食道・胃・腸の病気>の診断と治療の方法

 内視鏡および病理検査でマルトリンパ腫であって、悪性リンパ腫ではないと判断された場合は、ヘリコバクター・ピロリの検索を行います。ヘリコバクター・ピロリが陽性の場合は1週間の除菌療法をします。約90%の人が除菌に成功し、そのうちの約80〜90%の人はマルトリンパ腫が治ります。除菌を行っても治らない場合や逆に進行する場合は、放射線療法や薬物投与(化学療法)、あるいは手術の対象になります。多くの場合、これらで十分な治療効果が得られます。
 一方、ヘリコバクター・ピロリが陰性の場合は、遺伝子検査を行います。遺伝子検査でAPI2MALT1遺伝子異常が陽性の場合は、ヘリコバクター・ピロリ除菌療法は無効のため、原則的に前記の治療法を行います。ただし、この遺伝子異常がある場合は、逆に悪性リンパ腫へと進行しにくいともいわれているため、場合によっては治療は行わずに経過をみることもあります。
 そのほか、原因不明のマルトリンパ腫の場合は前記の放射線治療、薬物治療、あるいは手術療法を選択します。悪性リンパ腫に進行することもあるので、しっかりした治療が必要です。
 これらヘリコバクター・ピロリ除菌療法以外の治療法については、現在その成績に大きな差はないといわれています。なお、マルトリンパ腫は治ったといっても完全には消えてなくならない場合がありますが、この場合でも多くはがんと違い、経過観察をして大きくならないかどうかをチェックするだけで十分です。