腹膜腫瘍<食道・胃・腸の病気>の症状の現れ方

 腹膜中皮腫では、腹痛、腹部膨満感(ぼうまんかん)、発熱、全身の倦怠感(けんたいかん)、体重の減少など、さまざまな症状が現れます。進行が速く、6カ月以内に死亡する場合もあります。
 がん性腹膜炎では、自覚症状として吐き気、食欲不振、便秘、腹部膨満感が現れます。さらには、腹部の腫瘤(しゅりゅう)、腹痛を伴うこともあります。本症は、いわゆるがんの末期であり、悪液質(あくえきしつ)による全身倦怠感(けんたいかん)、るいそう(激しいやせ)もみられます。
 腹膜偽粘液腫は、一般に長期の経過をたどるものが多く、初期では無症状の場合が多くみられます。病期の進行とともに、便秘、悪心、食欲不振などの症状を示します。
 後腹膜腫瘍に特有な症状はなく、腫瘤を腹部に認めて受診する場合が多くみられます。時に吐き気、嘔吐、腹部膨満感などの症状を訴えることがあります。後腹膜にある臓器を圧迫するために十二指腸狭窄、尿管狭窄などの症状を示すことがあります。

腹膜腫瘍<食道・胃・腸の病気>の診断と治療の方法

 腹膜中皮腫、腹膜偽粘液腫の治療は、可能なかぎり外科的に腫瘍を切除することです。時に抗がん薬による化学療法および放射線療法を併用することもあります。
 がん性腹膜炎では、対症療法が行われるだけで積極的な治療は行いません。抗がん薬を腹腔内に投与することもありますが、効果はあまり期待できません。
 後腹膜腫瘍は、手術による腫瘍の摘出が第一選択です。良性の場合には、腫瘍がかなり大きくても積極的に切除が行われます。一方、悪性腫瘍の場合には切除しても再発する可能性が高く、切除不能例では抗がん薬による化学療法や放射線療法が行われます。