痔瘻(肛門周囲膿瘍)<直腸・肛門の病気>の症状の現れ方

 肛門周囲膿瘍になってうみがたまると、39℃からひどい時は40℃以上の発熱となります。うみがたまった部分が腫脹(しゅちょう)し、皮膚表面が発赤する場合もあります。また、夜も寝ていられないほどの激しい痛みが生じます。
 表に破けたり、肛門のなかに破けて出口ができればうみが出て、腫脹、痛み、発熱などの症状はなくなります。うみの出口ができると、そこから排膿して下着が汚れたりします。出口がふさがって治ったかと思っていると、またうみがたまって破け、うみが出るということを繰り返します。

痔瘻(肛門周囲膿瘍)<直腸・肛門の病気>の診断と治療の方法

 肛門周囲膿瘍では、一刻も早く切開して排膿します。肛門の周囲の皮膚、もしくは直腸肛門内の粘膜に切開を加え、たまったうみを外に出します。切開し、十分にうみの出口をつくったところで抗生剤、鎮痛薬を投与します。
 その後、外来でしばらく経過を観察し、痔瘻を形成するようなら手術を行います(まれに抗生剤で膿瘍が消退し、治る場合もある)。
 手術の方法は、基本的にはうみの管を切り開いてうみの入り口、うみの元を切除するというものです。しかし、この手術の仕方では瘻管(ろうかん)の走る深さ、部位によって括約筋(かつやくきん)の切開が大きな犠牲となって、痔瘻が治ったあとで肛門がいびつになったり、筋肉の締まりが悪くなってしまうことがあります。
 そのため痔瘻のタイプによっては、括約筋をなるべく残しながら痔瘻のうみの入り口、うみの元を除去する括約筋温存手術を行います。