肛門痛<直腸・肛門の病気>の症状の現れ方

 消散性直腸肛門痛とは、夜間から早朝にかけて、突然、直腸肛門部に激痛が走り、30分から1時間の七転八倒の苦しみのあと、朝になると何ごともなかったように治ってしまう痛みです。この時、無性に便を出したい感じがするのが特徴です。しかし、精密検査をしても、何の所見もありません。
 肛門挙筋症候群は、立ったり座ったりする時に、尾骨(びこつ)から骨盤底にかけて強い痛みが出るもので、肛門挙筋のけいれんや筋肉の肥厚が原因と思われます。
 仙骨・陰部神経痛の原因は不明です。しかし、陰部神経に沿った圧痛がある、以前に高所から落ちたとか、尻餅をついた、最近背骨が曲がってきたなど、脊柱の変化との因果関係を推測させることがあります。
 そのほか、心因的なもの、全身の病気の部分現象として、神経梅毒(ばいどく)、スモン病、脊髄腔造影、過敏性直腸、帯状疱疹後疼痛(たいじょうほうしんごとうつう)や加齢による循環障害など多数の要因があります。

肛門痛<直腸・肛門の病気>の診断と治療の方法

 症候性肛門痛では、原因となる病気を治療することが先決です。無症候性肛門痛では、食生活の改善、運動不足の解消、ストレス解消、うつ病認知症対策など、生活環境を変えることがまずすすめられます。
 次いで鎮痛薬などの内服、座薬をはじめ、鎮痛薬や副腎皮質ホルモン剤を加えた注射で、仙骨・陰部神経ブロックを行うことが有効になります。さらに、精神安定薬や抗うつ薬の内服などが効果的なことがあります。
 外科的には、肛門挙筋の一部を切離して、筋肉のけいれんをとることも行われています。