A型急性肝炎<肝臓・胆嚢・膵臓の病気>の症状の現れ方

 A型急性肝炎では、ウイルスに感染して約1カ月の潜伏期間をおいて症状が現れます。初期の症状は38℃以上の発熱、体がだるい、食欲がない、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などです。このように、かぜによく似た症状で発症します。また、A型肝炎は他のウイルス肝炎に比べて、このような自覚症状が強く出ることも特徴です。これらの症状の約1週間後に黄疸(おうだん)が現れます。茶褐色の尿や白っぽい便が出ることもあります。
 A型急性肝炎は、適切な治療を行えば約1〜2カ月で完治します。しかし、なかには黄疸や血液検査値の異常(AST、ALT値の上昇)が半年以上続いたり、腎不全や血液の病気を合併することがあります。また、わずかですが劇症肝炎と呼ばれる重い状態に進行すると、そのなかの4〜5割の人は致命的になります。劇症肝炎については別項を参考にしてください。
 高齢者や慢性肝疾患(B型肝炎、C型肝炎、アルコール性肝障害)をもっている人が発症すると、重症になりやすいといわれています。逆に、子どもの場合は比較的軽症ですんだり、かかったことに気づかずにすむこともあります。これを不顕性(ふけんせい)感染といいます。

A型急性肝炎<肝臓・胆嚢・膵臓の病気>の診断と治療の方法

 黄疸があったり血液検査の数値が高い時期は、基本的に入院したうえで、安静にします。トイレや食事など必要な時以外は横になっているようにします。安静により肝臓への血液の流れを保つことで、肝臓の回復を促します。症状や血液検査の改善に合わせて安静の程度を軽くします。薬物療法は、直接ウイルスを撃退するものではありませんが、症状に応じて薬物を使います。食欲がなかったり、嘔吐、下痢などの症状がある時には点滴を行います。