胆管細胞がんとはどんな病気か

 日本では原発性(げんぱつせい)肝がんにより年間約3万1000人が死亡していますが、このうち約10%を胆管細胞がんが占めています。
 肝臓のなかにある胆管を形成する細胞が、がん化したものです。胆管細胞がんは、細胞成分に比べて線維成分が多いため、外観は白く硬いなど、見かけも肝細胞がんと違っており、性質や治療法も肝細胞がんとは大きく違っています。

原因は何か

 胆管細胞がんは、一部ではB型やC型慢性肝炎を基礎に発生することもありますが、多くの場合正常な肝臓に発生します。すなわち原因になるものがないことが多いのですが、胆石(たんせき)や糖尿病のある人で発生頻度がやや高いとされています。この点で、がんが発生してくることを予測したり、早期発見したりすることは、肝細胞がんより難しいといえます。

症状の現れ方

 健康診断や人間ドックを受けていないと、症状は少ないので早期発見は困難です。がんが肝臓内の胆管を圧迫してこれをふさいでしまうと、黄疸(おうだん)(皮膚や白眼が黄色くなる、尿の色が茶色になる)が起こり、自覚症状になります。腫瘍が大きくなると腹部の張った感じや腹部のしこりになることもあります。

検査と診断

 超音波検査やCT、MRIなど、肝細胞がんと同じ検査を行い、腫瘍の性質や広がりなどを調べます。たいていの場合、これらの画像診断により肝細胞がんと見分けがつきます。腫瘍マーカーでも肝細胞がんとは違い、CEA(がん胎児性抗原)やCA19‐9が上昇します。

治療の方法

 最も望ましいのは腫瘍を外科的に切除することです。しかし、肝細胞がんとは違い、定期的に肝臓がチェックされていることが少ないため、小型の無症状の状態で発見できるケースはまれで、切除できる患者さんはまだまだ少ない状況です。また、肝動脈化学塞栓療法(かんどうみゃくかがくそくせんりょうほう)や抗がん薬の効果は、肝細胞がんより悪いことが多い傾向にあります。
 胆管細胞がんが発見された時点で、閉塞性黄疸が起こってしまっている状態では、黄疸を軽くするために胆管ドレナージ(チューブを挿入して排液させる)が至急必要になります。

胆管細胞がんに気づいたらどうする

 肝臓は痛みを感じにくいため、早期に自分で病気に気づくことはまれです。黄疸症状が出たり、肝臓内に腫瘍が発見されたりしたら、ただちに消化器専門医の診察を受けることが必要です。