日本住血吸虫症<肝臓・胆嚢・膵臓の病気>の症状の現れ方

 感染後、2〜3週の潜伏期をへて倦怠感(けんたいかん)、食欲不振、腹部違和感などの初発症状が現れます。侵入したセルカリアの数、発育の差、産卵の部位などにより症状は異なります。
 感染後4週ほどで、粘血便や腹痛などの急性腸炎を示す消化器症状のほか、高度の貧血を伴う急性腎炎の症状や呼吸器症状などが現れることがあります。
 感染を繰り返し、慢性に経過した場合には、肝表面は亀甲状(きっこうじょう)の特有の肝硬変像を示します。腸粘膜の萎縮(いしゅく)、腹水がみられ、食道静脈瘤(しょくどうじょうみゃくりゅう)の破綻(はたん)による消化管出血を来し、肝不全で死亡することもあります。しかし、大半は無症状です。
 肝細胞がんを合併した患者さんでは、発がんに肝炎ウイルスの感染の関与が示唆されることもあります。巨脾(きょひ)(脾臓が増大する)を示す疾患として知られていますが、その頻度は低くなっています。

日本住血吸虫症<肝臓・胆嚢・膵臓の病気>の診断と治療の方法

 吸虫駆除薬のプラジカンテルの内服が有効ですが、副作用があるので注意します。肝硬変にまで進行してしまった場合は、肝硬変に対する治療を行います。肝細胞がんの合併がありうるので、とりわけB型やC型肝炎ウイルスマーカー陽性の患者さんは、画像診断による経過観察が重要です。