尿道上裂とはどんな病気か

  • 外尿道口が陰茎(いんけい)の背側に開くもので、膀胱外反症(ぼうこうがいはんしょう)の軽度のものとみなされています。
  • その程度によって、近位型上裂と遠位型上裂とに分類されます。
  • 近位型は男児では陰茎恥骨型(いんけいちこつがた)、女児では完全型で、尿失禁を伴います。
  • 近位型が全体の4分の3を占めます。
  • 遠位型は女児にはまれで、男児では陰茎型と亀頭型(きとうがた)に分類され、尿禁制が保たれています。
  • 女児の遠位型はまれです。
  • 尿失禁のほか、膀胱の容量も小さく、このため頻尿(ひんにょう)も多くなります。
  • 尿管口が側方に偏って位置していることから、膀胱尿管逆流症(ぼうこうにょうかんぎゃくりゅうしょう)(VUR)が90%にみられます。
  • 発症の頻度としては、欧米では男児で約12万人に1人、女児で約5万人に1人との報告がありますが、日本では同様な調査はありません。

尿道上裂の検査と診断

  • 出生時に外陰部の状態により診断しますが、VURの合併が多いため、外陰部の形態だけでなく、排尿時膀胱造影などを行う必要があります。

尿道上裂の治療方法

  • 外科的形成術が必要です。
  • (1)尿失禁のない遠位型上裂の手術
  • 陰茎背側の外尿道口から亀頭部の先端まで、新尿道を形成するのに必要な皮膚を管状に縫い合わせ、左右の陰茎海綿体(かいめんたい)の間を割って陰茎腹側に埋め、分割した両側の海綿体を縫い合わせたうえで背側の皮膚を縫い合わせます。
  • (2)近位型上裂に対する手術
  • 近位型尿道上裂にVURの合併が非常に多いため、両側の尿管口を上方に移動させるようにして膀胱尿管逆流術を行い、同時に膀胱頸部(けいぶ)を縫い縮める形成術を行います。

尿道上裂に気づいたらどうする

  • 出生時に明らかに外陰部の異常が認められるので、小児泌尿器科医もしくは小児外科医に相談すべきです。