ビタミンD欠乏症とはどんな病気か

 食事からのビタミンD摂取が不足しても、適度に戸外で紫外線を受けていればビタミンD欠乏症はほとんど生じません。しかし、日照の不十分な地域に住んでいる人や屋外に出られない高齢者では、ビタミンDの摂取不足による欠乏症が起こります。ビタミンDが欠乏すると、乳幼児や小児では“くる病”が、成人では骨軟化症(こつなんかしょう)が現れます。

症状の現れ方

 乳幼児や小児に現れるくる病では肋骨や下肢骨の変形が特徴で、成人に現れる骨軟化症では骨の石灰化が特徴です。くる病発症早期では、X線像で関節部の肥大や二重関節などが認められますが、食事でカルシウムを補充したり、ビタミンDの投与によって症状が改善します。ビタミンD欠乏状態が長期に続くと、体重の負荷によってO脚X脚へと変形して歩行障害が現れる場合もあります。
 類似の病態に、ビタミンD抵抗症があります。これは、ビタミンD摂取量は不足していないにもかかわらず、ビタミンDの体内での活性化障害や作用障害によって、結果的にビタミンD欠乏症と同様の症状が現れてくる病態です。

治療の方法

 ビタミンDの1日所要量は、5歳以下の幼児で400国際単位、成人で100国際単位となっています。必要量の摂取が困難な場合は、日照を適度に浴びる(夏場で1日30分間程度、冬場で1日1時間程度)ことが非常に効果的です。