糖尿病の合併症<代謝異常で起こる病気>の症状の現れ方

 糖尿病の患者さんの脳梗塞の特徴は中・小血管のラクナ梗塞(脳深部や脳幹を灌流(かんりゅう)する小動脈に起こる小さな血栓性閉塞)であり、多発例が多くなっています。症状を認めずに、CTやMRIにより初めて多発性の病巣が明らかとなる場合も多いです。心疾患では、患者さんの訴える病状以上に病態が重い場合が多い傾向にあります。
 糖尿病の患者さんの特徴として、神経障害があるためか、狭心症心筋梗塞を起こしても、20〜50%は痛みを感じません(無症候性心筋虚血(きょけつ))。とくに、糖尿病神経障害の強い患者さんでこの傾向は強くなります。四肢の閉塞性動脈硬化症が多く、下肢の冷感・しびれ、間欠性跛行(かんけつせいはこう)(一定の距離を歩くと足や下腿が痛くなるが、休むと改善する)、重症例では安静時疼痛、やがては下肢末端部の皮膚潰瘍・壊死を生じます。

糖尿病の合併症<代謝異常で起こる病気>の診断と治療の方法

 糖尿病の患者さんの大血管障害の治療には、血糖をコントロールするのはもちろんですが、高血圧脂質異常症の治療も重要です。糖尿病の患者さんでは、血圧は13080mmHg未満、LDL‐コレステロール濃度は120mgdl未満(すでに心疾患がある場合には100mgdl未満)がすすめられます。またアスピリンなどの抗血小板薬も必要になる場合があります。