下腿潰瘍、糖尿病性皮膚潰瘍、コレステリン塞栓症<皮膚の病気>の症状の現れ方

 うっ滞性潰瘍は下腿の下3分の1に好発し、むくみ、色素沈着、辺縁が鋭利な潰瘍病変を形成します(図15)が、痛みが少なく放置され大型化して医療機関を訪れる場合もあります。
 糖尿病性皮膚潰瘍は、足のうら、かかと部、足趾(そくし)背面や骨変形部位に生じる末梢神経障害による場合と、足趾の先端や足の側縁に生じる虚血性潰瘍がよくみられます。感染により急速に足背面から下腿に拡大したり、虚血により足指が黒化し、壊疽(えそ)に発展する場合もあります。
 コレステリン塞栓症では、血管内操作や血栓溶解療法の直後もしくは数週後に足趾に暗紫紅色(あんしこうしょく)の網状皮斑(もうじょうひはん)がみられ(ブルートウ症候群)、たちまち紫斑やチアノーゼを生じ、さらに足趾の潰瘍・壊疽へと進展します。

下腿潰瘍、糖尿病性皮膚潰瘍、コレステリン塞栓症<皮膚の病気>の診断と治療の方法

 静脈性下腿潰瘍は静脈のうっ滞をとることが重要で、血管強化薬と潰瘍の塗り薬を塗り、弾性ストッキングを着用することが有用です。静脈うっ滞の程度により、静脈瘤の硬化療法という人工的に薬剤を静脈内に注入し、静脈を固めてしまうという外科的治療を行います。
 糖尿病性潰瘍には日常のフットケアに加えて、コラムで述べる医療チームによる定期的な足のチェックを予防的に行います。足の色の変化など早期病変が確認されれば、知覚低下などの神経障害、骨変形の有無、血行の評価、難部組織炎、骨髄炎の確認などにより潰瘍の評価を行い、抗生剤の服用、デブリドメント(切除)などによる皮膚潰瘍の処置を行い、循環改善薬を併用します。壊疽を起こした場合は断肢術となります。
 コレステロール塞栓症には、血管拡張薬の服用、持続的硬膜外麻酔、LDLアフェレーシスによるコレステロール結晶の除去やステロイド薬の服用も有効とされています。