妊娠性疱疹とはどんな病気か

 妊娠の時に出てくる水疱性類天疱瘡(すいほうせいるいてんぽうそう)と考えると理解しやすいと思います。

原因は何か

 妊娠中、または、胞状奇胎(ほうじょうきたい)や絨毛上皮腫(じゅうもうじょうひしゅ)(ともに婦人科領域の腫瘍性(しゅようせい)の病気)に伴って発症します。
 原因は、患者さんの血液のなかに、皮膚のヘミデスモゾームを攻撃するような自己抗体という名前の免疫グロブリンができてしまうことによります。妊娠の終了とともに軽快することが多く、どうして妊娠中だけに出てくるのかいまだにわかっていません。
 妊娠を繰り返すことにより、本症が繰り返し生じて、そのたびに重症化することもあります。

症状の現れ方

 初めはじんま疹に似ている紅斑(こうはん)で症状が現れます。非常にかゆいのが特徴です。それに引き続いて、じんま疹のような浮腫性の紅斑の上に水疱が出てきます。

検査と診断

 水疱性類天疱瘡と同じです。

治療の方法

 本来は水疱性類天疱瘡と同じ治療を行うのですが、妊娠中であるという特殊事情と、妊娠が終われば軽快することが多いことから、まずは副腎皮質ホルモン(ステロイド)薬が十分に使える時までは、ステロイド薬の外用(塗り薬)で治療を試みます。うまくいかない時にはステロイド薬の内服となります。

妊娠性疱疹に気づいたらどうする

 妊娠中は産婦人科を定期受診しているのが普通なので、治りにくいじんま疹や、その上に水疱が出てきた時には、受診中の医師に皮膚科を紹介してもらってください。