汗孔角化症とはどんな病気か



 病変部中心の皮膚が萎縮(いしゅく)して、角質が辺縁(へんえん)で堤防状に隆起した不規則な環状局面を示す角化異常症で、さまざまな型があります(図24)。悪性腫瘍が発生することがあります。

原因は何か

 ミベリ型汗孔角化症は常染色体優性遺伝の病気ですが、詳しい原因についてはわかっていません(原因遺伝子が特定されていない)。播種状表在性(はしゅじょうひょうざいせい)(光線性)汗孔角化症も原因遺伝子はわかっていませんが、紫外線が皮疹(ひしん)を誘発していると考えられています。

症状の現れ方

 皮疹は、円形ないしは楕円形の不規則な環状の隆起局面で、中心部の皮膚は萎縮しています。ミベリ型汗孔角化症では病変は散発性に現れますが、ほかの型では病変は多発します。

検査と診断

 特徴的な臨床症状から診断は容易です。病変部皮膚の辺縁部には、表皮の肥厚と角質の増生がみられます。その間に錯角化性円柱(さくかくかせいえんちゅう)(コルノイドラメラ)が、クサビ状に表皮に陥入(かんにゅう)しています。陥入部位では顆粒層(かりゅうそう)は欠如しています。真皮には、まばらなリンパ球の浸潤があります。
 臨床的には尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)、胼胝腫(べんちしゅ)(たこ)、扁平苔癬(へんぺいたいせん)、尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)、日光角化症との区別が問題になります。区別が困難な場合は、組織の一部を採取して調べる生検を行います。

治療の方法

(1)ザーネ軟膏を1日2回患部に塗ります。 (2)ケラチナミン軟膏(20%尿素含有)またはウレパール軟膏(10%尿素含有)を1日2回患部に塗ります。 (3)5%サリチル酸ワセリンを1日2〜3回患部に塗ります。 (4)ボンアルファ軟膏(ビタミンD軟膏)を1日2回患部に塗ります。 (5)液体窒素(ちっそ)による凍結療法、CO2レーザー、電気焼灼(しょうしゃく)、皮膚剥削術(はくさくじゅつ)を行うこともあります。

 悪性腫瘍の発生に注意することが肝要です。

汗孔角化症に気づいたらどうする

 皮膚科専門医を受診して正しい診断をつけてもらい、適切な治療を受けるようにします。悪性腫瘍が発生することがあるので、皮膚科専門医による診察が必須です。

関連項目

 胼胝腫(たこ)