リンパ管腫とはどんな病気か

 体液の一種であるリンパ液が流れる管、すなわちリンパ管が拡張して、皮膚の表面にカエルの卵のような透明な水疱様皮疹(すいほうようひしん)が多発したり、皮膚の下に軟らかいしこりができたりする病気です。

原因は何か

 リンパ管の発達段階における形成異常により、その末梢にリンパ液がたまった状態です。皮膚の表面付近に貯留病変があるものを浅在性(せんざいせい)リンパ管腫あるいは限局性リンパ管腫と呼び、深部に貯留があるものを深在性(しんざいせい)リンパ管腫と呼びます。

症状の現れ方

 生まれつき存在する場合と、小児期に徐々に現れる場合とがあります。


 浅在性リンパ管腫は、皮膚の表面にカエルの卵を思わせる数mmの透明な小水疱様皮疹が寄り集まって発生します(図83)。内部に血液成分が混じって赤色調、あるいは黒褐色調を示すものが混在する場合もあります。


 深在性リンパ管腫は、表面がなだらかに隆起した大きさが数cmを超える大型の軟らかいしこりです(図84)。皮膚の表面には変化がなく、その下の皮下にしこりを触れますが、表面に浅在性リンパ管腫を合併することもあります。

検査と診断

 見た目や触診により診断可能なものが大部分です。黒褐色調を示し他の疾患の疑いがある場合には、ダーモスコピー検査(特殊な拡大鏡を用いた検査)を行ったり、一部分を切除して病理学的に確定診断を行うことがあります。深在性リンパ管腫では、針を刺して内容液を確認することも可能です。また、大きな病変では治療前にCTやMRIなどの画像検査を行って、病変の広がりを確認します。

治療の方法

 外科的に切除する方法と、病変の内部に薬剤を注入して壁を破壊・癒着(ゆちゃく)させる硬化療法(こうかりょうほう)とがあります。

リンパ管腫に気づいたらどうする

 皮膚科専門医を受診して、治療可能な施設を紹介してもらうことをすすめます。