皮膚悪性リンパ腫<皮膚の病気>の症状の現れ方


(1)‐a 菌状息肉症
 次の3期に分けられます。また、経過が長く、紅斑期(こうはんき)と扁平浸潤期(へんぺいしんじゅんき)が10〜20年にわたって持続するのも特徴です。

紅斑期
 体幹、四肢にさまざまな形と大きさの淡紅色から紅褐色のかゆみのない紅斑がたくさんみられ、紅斑の上には粉(鱗屑(りんせつ))を軽度にのせます。なお、局面状類乾癬(るいかんせん)という病気は、菌状息肉症の紅斑期そのものと考えられます。

扁平浸潤期
 紅斑が次第にしっかりしてきて、硬く扁平(浸潤性)になるとともに周囲に拡大していきます。それにつれて、紅斑の中央はむしろ普通の皮膚のようになり、次第に環のような(環状)あるいは馬のひづめのような形(馬蹄形(ばていけい))になってきます。また、このころから全身のリンパ節のはれが目立ってきます。

腫瘍期
 硬く扁平になった紅斑の上に大小さまざまな盛り上がりを生じるようになり、一部崩れて潰瘍になることもあります。

(1)‐b セザリー症候群
 紅皮症(全身の皮膚が赤く潮紅して、粉(鱗屑)をふく皮膚の状態)、表在リンパ節腫脹(しゅちょう)および末梢血中へのセザリー細胞の出現を特徴とします。

(2)成人T細胞白血病・リンパ腫
 すでに白血病やリンパ腫の状態になったあとに皮疹(ひしん)を生じる場合と、皮膚病変のみで検査しても白血病やリンパ腫の状態を検出できない場合に分かれます。
 なお、後者の状態は臨床的にも病理組織学的にも菌状息肉症やセザリー症候群などの皮膚T細胞リンパ腫と酷似します。また、この病型は、以前はくすぶり型に含まれていましたが、皮疹を伴わないくすぶり型に比べると予後が悪いため、皮膚型という病型として扱われるようになりました。

皮膚悪性リンパ腫<皮膚の病気>の診断と治療の方法


(1)‐a 菌状息肉症
 紅斑期、扁平浸潤期ではステロイド薬の外用や紫外線治療などを行います。また、扁平浸潤期から腫瘍期にかけては放射線治療や多剤併用化学療法などが行われます。

(1)‐b セザリー症候群
 菌状息肉症の治療に準じます。

(2)成人T細胞白血病・リンパ腫
 放射線治療や多剤併用化学療法などを行います。