毛の色の異常とはどんな病気か

 毛にはメラニン(黒色の色素)が含まれており、メラニンの量と種類により毛の色が決まります。本来は黒色の毛の人が先天的あるいは後天的な原因でメラニンをつくることができなくなると、白色の毛になります。

原因は何か

 先天的な原因と後天的な原因とがあります。メラニンをつくるために必要な分子に先天的な異常があると、毛は白くなります。代表的な疾患に眼皮膚白皮症(がんひふはくひしょう)があります。
 後天的な白毛の原因としては、尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)、フォークト‐小柳‐原田病、円形脱毛症などがあります。尋常性白斑やフォークト‐小柳‐原田病は、自己免疫が原因で発症します。

症状の現れ方

 眼皮膚白皮症には、チロシナーゼ遺伝子に異常があるチロシナーゼ陰性型と、チロシナーゼ遺伝子には異常がなくチロシナーゼ関連分子に異常があるチロシナーゼ陽性型とがあり、症状はそれぞれ違います。チロシナーゼ陰性型のほうが症状が強く現れます。
 チロシナーゼ陰性眼皮膚白皮症では生まれた時から白毛で、皮膚も白くなっています。眼でもメラニンをつくることができないので、瞳は赤く見えます。明るいものを見るとまぶしく、まぶたを細く閉じて見ようとします。眼が左右に細かく振れる眼振(がんしん)という症状もあります。このような症状は生涯続きます。
 チロシナーゼ陽性型眼皮膚白皮症では、生まれた時の皮膚や毛の症状はチロシナーゼ陰性型とほとんど同じです。チロシナーゼ陽性型では成長とともに毛や皮膚に色が出てきます。成長すると毛は薄い褐色から次第に色が濃くなり、黒色に近くなる場合もあります。また、チロシナーゼ陽性型では眼振はありません。
 尋常性白斑の病変部では皮膚は白くなり、頭部に発症した時は白毛になります。フォークト‐小柳‐原田病では白斑のほかにぶどう膜炎と難聴が現れます。

検査と診断

 毛の色が異常になる疾患は数多くあります。遺伝性の疾患については次々に遺伝子異常が明らかになり、遺伝子診断ができるようになってきています。出生前診断が可能になっている疾患もあります。

治療の方法

 眼皮膚白皮症の重症型では毛や皮膚にメラニン色素がないので、日光や紫外線の影響を受けやすくなります。外出時はサンスクリーン(日焼け止め)を外用して皮膚を保護します。紫外線を遮断する眼鏡を着用して眼を保護します。

毛の色の異常に気づいたらどうする

 皮膚科専門医による診断が必要です。