黄色の爪とはどんな病気か



 爪甲が黄色になる状態であり、黄色爪(おうしょくそう)といいます。なお、本項では爪の解剖用語を用いるので、図104を参考にしてください。

原因は何か

 外的物質や薬剤などによる爪甲の着色ないし変色により爪は黄色になります。また、爪甲の発育や成長を遅らせる皮膚あるいは全身疾患によっても生じます。
(1)外的物質
 たばこ、爪硬化剤(つめこうかざい)、ネイルラッカーなど(爪甲表面への染み込み具合により黄色調は異なる)。
(2)薬剤
 テトラサイクリン、d‐ペニシラミン、ビタミンD3など。
(3)皮膚疾患
 乾癬(かんせん)、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)、円形脱毛症、真菌感染症など。
(4)全身疾患
 最も多くかつ特徴的な疾患は黄色爪症候群です。また、それ以外にも、糖尿病、心不全、高ビリルビン血症、アミロイドーシス、シェーグレン症候群エイズなどで黄色になることがあります。

症状の現れ方


黄色爪症候群

 黄色爪、体のむくみ(リンパ浮腫)と肺症状の3つを特徴とする全身疾患です。まれに生まれた時から体のむくみを生じることもありますが、多くは中年ころになって発症します。最も特徴的なことは爪の発育速度が遅くなることで、正常の5分の1ないし10分の1になります。
 また、体のむくみが80%の患者さんにみられ、下肢および顔面に目立ちます。肺病変では肺に水がたまる胸水貯留(きょうすいちょりゅう)という病気が最も多くみられ、ほぼ60%の患者さんに生じるとされます。しかし、気にしないとわからないためか、実際に気づいている患者さんはその半分ほどです。
 なお、この疾患ではそれ以外にも、糖尿病や内臓のがんなど種々の病気を合併することがあるので、その検査も必要になります。

治療の方法

 爪甲に黄色調の着色ないし変色を起こしうる外的物質や薬、あるいは皮膚や全身疾患を検査して、原因がわかるようであれば、それを除去ないし治療します。
黄色爪症候群
 黄色爪の多くは10〜20年以上持続するため、ビタミンEの内服および外用、ビオチン内服、あるいはステロイド薬の局所注射などの対症療法を行います。