化膿性関節炎とはどんな感染症か

 細菌が関節内に侵入して化膿する病気です。関節炎(関節リウマチ)や、持続する菌血症(きんけつしょう)がみられる心内膜炎(しんないまくえん)などに合併しやすく、また近年では、関節鏡検査や人工関節置換(ちかん)手術に伴う感染性関節炎によるものが増加傾向にあります。
 化膿性関節炎の原因菌としては、黄色ブドウ球菌が最も多くを占めます。しかし、術後の感染では表皮ブドウ球菌が、また、感染防御力の低下した感染しやすい人ではグラム陰性桿菌(かんきん)である緑膿菌(りょくのうきん)の感染が多くなります。

症状の現れ方

 患部関節に急激な痛み、腫脹(しゅちょう)(はれ)や熱感が現れます。膝(しつ)関節が最も多く、続いて股関節、手関節、肩関節なども侵されます。しかし、股関節では腫脹は明らかでなく、歩行により鼠径部(そけいぶ)の痛みが増します。そのほか、悪寒(おかん)や発熱なども現れます。

検査と診断

 針を刺して関節液を採取する穿刺(せんし)検査を行います。化膿性炎症では関節液は混濁し、白血球数は5万μl以上になり、急性期においては好中球(こうちゅうきゅう)が90%以上を占めます。関節液のブドウ糖値は減少します。細菌検査では、関節液の塗抹検査や培養検査を行い原因菌を明らかにします。
 区別すべき病気には、リウマチ熱、リウマチ関節、痛風(つうふう)や外傷性炎症などがあります。

治療の方法

 早期の治療が必要です。原因菌に感受性のある抗菌薬を選択し、すみやかに点滴静脈注射を行います。
 化膿性関節炎が考えられ、原因菌が検出できない場合には、ブドウ球菌や緑膿菌に対しても効果のある殺菌性薬剤を使用します。また、関節液の貯留が著しい場合には局所穿刺(せんし)を行い、炎症性滲出液(しんしゅつえき)を吸引します。