破傷風とはどんな感染症か

  • 土壌中にひろく常在する破傷風菌が傷口から体内に進入し、菌が出す毒素によって全身の筋肉がけいれん・麻痺する病気です。
  • 平成18年の全国統計によれば、年間117例が報告され、しかもその95%は30歳以上の成人でした。

破傷風の症状の現れ方

  • 外傷のあと、3〜21日の潜伏期をへて発症します。
  • 口をあけにくくなり、歯が噛み合わされたままの状態になり、食事をすることが難しくなります(第一期)。
  • このあと、次第に口をあけにくい症状が強まり、顔面の筋肉が緊張して、引きつり笑いをしたような表情になります(第二期)。
  • さらに、首の筋肉の緊張から背部の筋肉も緊張が強くなります(第三期)。
  • この時期が最も生命に危険で、とくに、ここまでの経過時間が48時間以内である場合、予後は不良です。
  • この時期を超えれば、筋肉の強直(こわばり)が少しとれます(第四期)。
  • 第三期を無事乗り越えて第四期を過ぎれば、救命に成功します。

破傷風の検査と診断

  • 感染部位の一部を切り取って調べる検査(生検)を行います。
  • しかし、細菌培養によって診断が確定することはむしろまれで、感染部位が特定されない場合も少なくないので、主に症状から診断が行われています。

破傷風の治療方法

  • 毒素中和のため、ただちに抗破傷風免疫グロブリンの投与を行いますが、いったん体に取りついた毒素は中和できません。
  • 対症療法として、全身の管理を集中治療室で行います。
  • 予防接種が有効ですが、たとえ小児期に接種を受けていても、5〜10年で予防効果は薄れます。
  • そのため、成人の外傷の場合は、追加接種が行われています。
  • 事故などで破傷風を発症するおそれのある場合には、発症の予防を目的に、沈降破傷風トキソイドが投与されます。

破傷風に気づいたらどうする

  • 医師の診断を受けることが必要です。
  • 破傷風は、5類感染症全数把握疾患に定められていますので、診断した医師は7日以内に最寄りの保健所へ届け出る必要があります。
破傷風

土壌中にひろく常在する破傷風菌が傷口から体内に進入し、菌が出す毒素によって全身の筋肉がけいれん・麻痺する病気です。平成18年の全国統計によれば、年間117例が報告され、しかもその95%は30歳以上の成人でした。