鳥インフルエンザウイルス感染症<感染症>の症状の現れ方

 潜伏期は3〜7日と考えられ、感染性のある時期は発症前日から発症後7日間程度と考えられています。症状は通常のインフルエンザとよく似ており、発熱、呼吸器症状、全身倦怠感(けんたいかん)が主症状です。さらに、高病原性鳥インフルエンザでは、急速な呼吸不全や全身症状の悪化、多臓器不全の合併症を起こして死に至ることが、これまでの感染事例から報告されています。また、H7亜型ウイルスでは結膜炎症状を示すことが知られています。

鳥インフルエンザウイルス感染症<感染症>の診断と治療の方法

 A型インフルエンザに有効な抗インフルエンザ薬のタミフル、リレンザおよび静注剤のラピアクタが有効で、発症した場合は48時間以内の投与が効果的です。また、病鳥に濃厚に接触する可能性の高い場合は、医療用マスク(N95)、ゴーグル、防護服などを着用し感染防御を徹底するとともに、抗インフルエンザ薬の事前服用が推奨されます。
 高病原性H5N1ウイルスの感染予防として、H5N1不活化ワクチンが開発されました。臨床研究により安全性が確認されたことから、2007年には国から製造販売承認が出され、4つの異なる系統のウイルスを用いたH5N1ワクチン3千万人分が製造され、国家備蓄されています。
 なお、備蓄ワクチン量が限られていることから、H5N1が流行した場合は、医療従事者、社会機能維持者の順でワクチン接種する優先順位が決まっています。