バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症<感染症>の症状の現れ方

 VRSAによる感染症は、黄色ブドウ球菌感染症にみられる臨床症状と基本的に同じですが、感染防御機能の低下した感染症を発症しやすい患者さんでは、皮膚の傷口の感染症とともに、とくに肺炎敗血症(はいけっしょう)などといった重い感染症を引き起こす可能性があります。
 ミシガン州の患者さんは40歳の女性で、高血圧糖尿病、末梢循環不全、慢性腎不全により透析(とうせき)治療を受けていて、中心静脈カテーテルの挿入部などからVRSAが検出されました。2例めのペンシルバニア州の患者さんは70歳の男性で、慢性足潰瘍(そくかいよう)が認められ、足底の潰瘍部からVRSAが分離されました。3例めのニューヨーク州の患者さん(63歳女性)は腎瘻(じんろう)チューブの尿から菌が分離されました。4〜7例めまでは、すべてミシガン州で発見されました。78歳男性、58歳女性、48歳男性、43歳女性で、それぞれ、足のつま先の傷口、術創、足底の潰瘍、上腕部傷口からVRSAが分離されました。

バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症<感染症>の診断と治療の方法

 現在認可されている多くの抗菌薬に耐性を示すため、有効な治療法は限られています。基礎疾患に対する治療が重要と思われますが、米国で2002年に報告された2人の患者さんは全身状態が改善されると、いずれも菌は消え、その後この菌は検出されていません。