急性砒素中毒<中毒と環境因子による病気>の症状の現れ方

 食べ物などに溶けている状態の亜砒酸を摂取すると、数分以内に激しい嘔吐が始まり、2時間ほどして下痢も起こります。それとともに血圧低下がみられます。また、腹痛も多くみられます。結晶の亜砒酸を摂取した場合は、症状の発現は若干遅れます。これらの症状はいずれも、少なくとも数日間続きます。
 その他、頭痛、脱力感、運動麻痺、知覚障害、皮膚の紅斑・色素沈着、結膜炎、脱毛、顔面浮腫(むくみ)、腎不全などが生じます。けいれんや精神障害がみられることもあります。重症の血圧低下や急性腎不全が起こると死亡します。

急性砒素中毒<中毒と環境因子による病気>の診断と治療の方法

 すみやかに吐かせ、胃の洗浄を行います。下剤と活性炭の投与も行います。
 キレート剤(金属をはさみ込んで体外に排出させやすくする薬)としては、ジメルカプロール(バル)がありますが、時期を逸すると効果が乏しくなるため、摂取後できるだけ早く投与する必要があります。
 輸液を十分に行い、水分と電解質の管理をします。血圧の低下に対する循環管理も重要です。その他、呼吸管理、対症療法を行います。最重症では透析を行いますが、著明な効果は期待できません。