マルファン症候群<遺伝的要因による疾患>の症状の現れ方

 骨格・眼・大動脈・皮膚などに症状が現れますが、症状の個人差が非常に大きい病気です。生まれてすぐに呼吸障害や筋緊張低下がみられることも、まれにありますが、多くは、幼児期から高身長、長い手足と細長い指、柔らかい関節を認めるようになります。水晶体亜脱臼のために、ものが二重に見えたり、見にくくなったりする症状が出る場合もあります。
 その他、近視乱視、背骨の彎曲(わんきょく)(側彎)、胸の変形(漏斗胸(ろうときょう)・鳩胸(はとむね))なども小児期からみられます。成長につれ、大動脈のつけ根の部分の拡張(大動脈基部拡張)が起こり、進行すると心臓の弁の閉鎖不全や大動脈解離などの重篤な症状を合併してきます。扁平足(へんぺいそく)、皮膚の線条萎縮(いしゅく)、肺気胸(はいききょう)(肺に孔(あな)が開く)、歯列不正(歯並びが悪い)もよくみられます。また検査により、脊髄硬膜の拡張、心臓の僧帽弁(そうぼうべん)の逸脱などを認めることもあります。

マルファン症候群<遺伝的要因による疾患>の診断と治療の方法

 心臓や大動脈の管理が最も重要で、大動脈基部拡張が進行したり大動脈解離に至った場合は、人工血管や人工弁に取り替える手術を行います。また、降圧薬で血圧をコントロールする必要があります。背骨や胸の変形に対しては、必要に応じて矯正(きょうせい)具による治療や手術治療を行います。