多指・多趾症とはどんな病気か

 先天異常の疾患のなかでは頻度の高いものです。手足の指趾(しし)の数が6本以上となります。
 手では、日本人では母指(ぼし)の多指症が最も多く、次いで小指(しょうし)の多指症、示指(じし)、中指(ちゅうし)と続きます。足では小趾側の多趾が最も多く、軸後性(じくごせい)多趾症といいます。指が少ない場合を、欠指(けっし)といいます。

原因は何か

 手足の発生に関わる遺伝子の変異が関係する可能性がありますが、個々の患者さんで遺伝子検査が実施されることはありません。染色体異常が原因のことがあります。妊娠中の喫煙などの環境因子との複合作用も考えられます。多くの場合は特定の原因は不明です。染色体異常や先天異常症候群に伴う多指・多趾症は、体の他の部分の先天異常を合併する場合があります。

症状の現れ方

 生後すぐ、あるいは胎児期の超音波検査で指の数の異常が認められます。ほぼ完全な形の過剰指が存在する場合から、痕跡(こんせき)的なものや、紐(ひも)状の皮膚でつながった浮遊状のものもあります。多合指症(たごうししょう)の場合は、多指と合指が同時にみられます。

検査と診断

 診断は視診で容易にできますが、骨の状態をみるために、X線検査を行います。

治療の方法

 整形外科あるいは形成外科で治療します。浮遊状であれば糸で結紮(けっさつ)して壊死(えし)に陥らせて切除します。それができない場合は、過剰な指趾を外科的に切除します。指・趾の位置や大きさ、骨や関節、筋腱との関連を検討して切断指趾を決めます。機能的な問題があれば、リハビリテーションが必要になります。

多指・多趾症に気づいたらどうする

 生後、産科で気づかれることが多いでしょうから、専門医を紹介してもらいます。指趾以外に内臓疾患の合併がないか、小児科でも診てもらいます。手術の時期は早ければよいというものでなく、専門医が決定します。安易な切除は機能障害を残す可能性があります。