【図解付き】消化管の最末端―肛門の構造

肛門は、直腸にためられた便を排出する消化管のゴール地点です。


  • 出典:株式会社法研「からだと病気のしくみ図鑑」
  • 監修:川上 正舒 自治医科大学名誉教授 地域医療振興協会練馬光が丘病院 院長
  •    野田 泰子 自治医科大学医学部解剖学部門 教授
  •    矢田 俊彦 自治医科大学医学部生理学講座統合生理学部門 教授

図解-肛門の構造

肛門のしくみ

肛門は直腸から続く長さ約3㎝ほどの器官です。食べ物の残滓を排泄し、便やガスの排出をコントロールします。

肛門の内部を見ると、内壁は歯状線を境に粘膜(直腸)と皮膚(肛門)に分かれます。粘膜で覆われた直腸部分は、自律神経に支配されているため、痛みなどの感覚がありません。

一方、肛門部分は皮膚と同じ脊髄神経に支配されているので、痛みを感じます。そのため、歯状線より上の直腸部分にできる内痔核はあまり痛みませんが、歯状線より下の肛門部分にできる外痔核はひどく痛みます。

肛門の外側は「内肛門括約筋」、「外肛門括約筋」という筋肉に取り囲まれています。

外肛門括約筋は、自分の意思でコントロールすることができます。排便が可能であれば、外肛門括約筋の収縮が解かれ、排便がおこります。これを"随意性排便"といいます。排便時は、自力で外肛門括約筋をゆるめるとともに、いきむことで腹圧を高めて便を直腸から押し出します。

外肛門括約筋は、自分の意思でゆるめようとしない限り収縮しているので、すぐに排便できないような状況下では、便意をこらえることができます。

睡眠中などの無意識下でも、内肛門括約筋が自動的に収縮して肛門を閉じており、また大脳から外肛門括約筋に収縮の指令が出ているため、便が勝手に漏出することはありません。


関連の病気
その他の記事 - 消化器
その他の章の記事 - からだと病気のしくみ図鑑