しびれについて

しびれとは、触覚、痛覚、温度覚などの知覚神経の障害で起こります。ピリピリする、チクチクする、皮膚に触っても感じが鈍いなどの状態です。ふるえは、医学用語では振戦(しんせん)といい、自分の意思とは関係なく手や足、あるいは全身が反復運動することです。

病気としてのしびれは、脳や脊髄せき/ずい、末梢神経などの障害によって起こります。しびれが一定以上強くなると、痛みとしても感じてきます。また、麻痺をしびれと感じることもあります。

しびれから考えられる主な病気

体のどちらか片側

脳出血、脳梗塞などの脳血管障害など。「麻痺」の項を参照してください。

疑われる病気名
  • 脳出血など脳血管障害(「麻痺」の項参照)

手指

手指のしびれなら、手根管しゅ/こん/かん症候群や肘部管ちゅう/ぶ/かん症候群などを疑います。手根管症候群は、人差し指と中指、親指にしびれや痛みが起こります。症状は朝、目を覚ました時に強く、ひどくなると睡眠中にしびれや痛みで目が覚めてしまいます。中年の女性に多く発症します。

肘部管症候群は、初期では小指と薬指にしびれ感が起こります。進行すると手の筋肉がやせてきたり、小指と薬指がまっすぐに伸びない鉤爪かぎ/づめ変形が起こってきます。筋力が低下すると、指を閉じたり開いたりできなくなります。

気になる症状 疑われる病気名
起床時に増強するしびれ・痛み、手や指を動かすと和らぐ
薬指と小指の知覚障害・鷲手変形、手指に力が入らない

上肢

胸郭出口きょう/かく/で/ぐち症候群は、鎖骨さ/こつ周辺の神経や血管が圧迫されて起こる病気です。手指や腕のしびれ、熱感・冷感、脱力感で始まり、徐々に首や肩、肩甲部のうずくような痛みが現れてきます。首が長く、なで肩の女性に多く、20代にピークがあります。

腕を走っている大きな神経のひとつに撓骨とう/こつ神経があり、これが圧迫されると撓骨神経麻痺が起こります。手指や手首が伸ばしにくくなり、親指と人差し指の間にある水かき部がしびれたり、感覚が鈍くなります。典型的には、腕枕や腕を投げ出すような無理な姿勢をすることで神経が圧迫されて発症します。

気になる症状 疑われる病気名
手指や腕のしびれ・痛み、徐々に首や肩のうずくような痛み
上肢のしびれ・痛み、手指の感覚異常、歩行障害、めまい
上肢のしびれ・痛み・麻痺、温痛覚がなくなる、歩行障害
手指・手首が伸ばしにくい、親指と人差し指の間のしびれ感

下肢

腰痛とともに、主にどちらか一方の臀部から脚の裏にかけてのしびれや痛みがあれば腰椎椎間板よう/つい/つい/かん/ばんヘルニア。足の冷感やしびれ、間欠性跛行は/こう(歩くと痛み、しばらく休むと痛みがなくなる)がみられるなら閉塞性動脈硬化症などが疑われます。

閉塞性動脈硬化症のある人は、下肢の動脈だけでなく、冠動脈や脳血管など全身の血管にも動脈硬化を起こしていることが少なくありません。近年、食生活やライフスタイルの欧米化によって急速に増えています。

気になる症状 疑われる病気名
腰痛、下肢の痛み・しびれ、下肢の筋力低下、排便・排尿障害
下肢の冷感・しびれ、間欠性跛行

四肢

ビタミンB1の欠乏症には、大別して脚気かっ/けとウェルニッケ・コルサコフ症候群があります。脚気では倦怠感、手足のむくみやしびれ感、感覚異常、筋力低下、腱反射消失、脚気心と呼ばれる心不全などが現れます。ウェルニッケ・コルサコフ症候群では眼球運動の麻痺や歩行運動の失調、慢性化すると記銘力の低下・見当識の喪失・健忘症などの精神症状が現れます。

また、糖尿病があると末梢神経が侵されやすく、しびれやぴりぴり感が手足の先から次第に体の中心に現れる糖尿病性ニューロパチーになり、治療を怠ると下肢を切断せざるを得なくなることもあります。

気になる症状 疑われる病気名
手足のしびれ、首の痛み、午後~夕方にかけて増強、痙性歩行
手足のしびれ、痙性歩行、排便・排尿障害
視力低下、手足の脱力、感覚低下、歩行障害、しゃべりにくい
脚気、手足のむくみ・しびれ、筋力低下、ふらつき歩行
手足の先から体の中心に向かって進行するしびれ・ぴりぴり感
麻痺、言語障害、てんかん発作
全身倦怠感、夏でも汗をかかない、顔のむくみ、便秘
手足がつりやすい、ぴりぴりするしびれ感、けいれん
呼吸困難発作、けいれん、意識混濁
動悸、頻脈、胸苦しい、息苦しい、めまい、恐怖