尿・排尿の異常について

尿は腎臓(じんぞう)でつくられています。腎臓に入ってきた血液を濾過(ろか)し、体に不要な老廃物を水といっしょに「尿」として排泄しています。しかし、何らかの原因で体に異常が起こると、尿の性状(色やにおいなど)や尿の量が変化したり、排泄のメカニズムに支障が起こることがあります。腎臓は肝臓と同様、沈黙の臓器と呼ばれ、なかなか症状を表に現しません。それだけに早期発見が重要となり、日々、尿の性状や量を観察し、排尿に異常がないかなどに気を配っておきたいものです。

1日の尿の量は、健康な成人で約0・8〜1・5\u00002113とされています。尿の量が多すぎたり、少なすぎたりする時、何らかの病気が疑われます。

尿・排尿の異常から考えられる主な病気

多尿

一般に、1日の尿の量が3\u00002113以上の場合を多尿た/にょうといいます。水の摂取量が多くて多尿になっているのでなければ、腎臓での水の保持機能の不全が原因と考えられます。多尿を起こす病気の代表は尿崩症にょう/ほう/しょう。突然、多尿とのどの乾き、それによる多飲が起こります。1日の尿量は3\u00002113以上となり、夜間でも減少しません。

気になる症状 疑われる病気名
口渇、多飲
吐き気、嘔吐
多食、体重減少
食欲不振
筋力低下、四肢麻痺
むくみ
血尿、とくに夜間の多尿、貧血、高血圧

乏尿・無尿

1日の尿量が0・4\u00002113以下を乏尿ぼう/にょうといい、0・1\u00002113以下を無尿といいます。

乏尿とは、膀胱内への尿の排泄量が減少している状態、ただし体外へ排出された尿量が少ないだけでは乏尿とはいいません。無尿は、乏尿がさらに進んだ状態です。尿道の閉塞などで尿が膀胱から排泄できない場合を尿閉と呼び、無尿とは区別します。

乏尿・無尿は腎臓の病気で起こってきます。急性腎不全は腎臓の機能が急激に低下して大変危険な状態ですので、乏尿・無尿がみられたらすぐに受診してください。

気になる症状 疑われる病気名
むくみ
血尿、血圧の上昇、子どもに多い
血圧の低下
吐き気、嘔吐、貧血、集中力低下、意識障害
息切れ、夜間発作性呼吸困難症、体重増加
激しい下痢・嘔吐、やけど、出血、心筋梗塞、心筋症、膵炎、肝硬変、ネフローゼ症候群、急性糸球体腎炎、急性進行性腎炎症候群、膠原病、血栓性血小板減少性紫斑病などさまざまな原因によって起こる