ついイライラしてしまう足のかゆみ。足の指や足の裏がかゆくて、どうしようもないことはありませんか。足裏が蒸れやすい夏だけでなく、通気性の悪い靴や靴下を履いていると、かゆみが起こることもあるでしょう。足のかゆみというと、つい「水虫?」と考えてしまいますが、実際には水虫の他にも足指や足裏のかゆみを引き起こす病気はあります。適切な対処をとるには病気の実態を知ることが何よりも肝心。まずは、足のかゆみの原因となる病気について、正しい知識を取り入れましょう。
生月 弓子先生(ミッドタウンクリニック)
信州大学医学部 卒業
東京大学 大学院 卒業
医学博士 日本産科婦人科学会 認定医
婦人科(子宮、卵巣)癌検診、健康相談、また避妊、低用量ピル、緊急避妊ピル、月経調節、月経困難症、過多月経、月経異常、不正性器出血、月経前症候 群、子宮筋腫、子宮内膜症、婦人科腫瘍、更年期症状、掻痒感、性感染症、不妊、妊娠などの一般産婦人科診療、セカンドオピニオンも行っている。

水虫か、そうでないか。その見分け方は?

足の裏や足の指のかゆみといって、真っ先に思いつくのが水虫。では、水虫とはどんな病気なのでしょう。水虫(=足白癬)とは、足に生じる白癬菌による感染症のこと。白癬とは真菌(カビ)の一種で、足の裏だけでなく、爪に入り込んだり(=爪白癬)、手に感染したり(=手白癬)、頭の毛に感染したり(=頭部白癬)する場合があります。

(1)水虫の原因

水虫に感染する原因は、大きく分けて3つあります。まずは、高温多湿の環境で菌が繁殖したこと。革靴やブーツなど、通気性の悪い靴を長時間履いていると、足の裏が蒸れて菌が増えやすくなります。次は水虫に感染している人との二次接触。水虫に感染している人が使ったスリッパやマットレスなどに触れたことで、水虫に感染する場合があります。さらに、ペットからの感染の可能性もあります。白癬菌の中には犬や猫など動物の毛に寄生するものもあり、それらと接触することで感染してしまうのです。

(2)水虫の代表的な症状

水虫の症状は、主に次の3つに分類されます。

1、足の指の間に症状が現れる「趾間型」
足の指の間が赤く腫れたり、皮膚が白くふやけたりするケース。ただれや亀裂を起こしたり、皮がめくれたり剥けたり、かゆみを起こしたりすることもあります。

2、足裏などに症状が現れる「小水疱型」
足裏の土踏まずや、足の指の付け根に近い部分に赤い水疱ができるケース。春から夏にかけて起こりやすく、かゆみを伴うことが多いようです。

3、かかとに症状が現れる「角質増殖型」
かかとを中心とし、足の底全体の皮膚が厚くなったり、固くなったり、あかぎれのようなひび割れが起きたり、細かく皮膚が剥けたりします。ケラチナミンの成分が入った軟膏やクリームが効果的です。

(3)水虫の見分け方

足裏や足指のトラブルが水虫を原因とするものか、そうでないかの見分け方は、実は非常に困難です。医療機関などで顕微鏡を使い、白癬菌の有無を確認するのが最も正確で、迅速だからです。「足がかゆくて水虫かと思って病院を訪れたが、実際は水虫ではなかった」という人もたくさんいます。自己判断で市販の水虫薬を使用すると、かえってかゆみがひどくなったり、かぶれたりする場合もありますから、足裏や足指にかゆみを感じたら、皮膚科などで診断を受けることをお勧めします。

原因:足白癬(水虫)
チェック方法:足指のかゆみ、足裏の水疱、足裏の皮膚の肥厚・角化
治療法:薬物療法

関連する病気: 足白癬(水虫)

実は水虫じゃなかった! 水虫と間違えやすい病気

では、水虫と間違えやすい病気にはどのようなものがあるのでしょう。一つずつ、見てみましょう。

(1)掌蹠膿疱症

手のひらや足の裏などに、膿がたまった膿疱が数多く現れる病気。良くなったり、悪くなったりを繰り返す、慢性疾患です。細菌感染や金属アレルギーなどが原因とされており、
口腔内の銀歯など、歯科材料が皮膚に接触して起こることもあります。また、喫煙や慢性扁桃腺炎、虫歯、歯肉炎なども原因になることがあります。

原因:細菌感染、金属アレルギー、喫煙、慢性扁桃腺、虫歯、歯肉炎
チェック方法:手のひらや足裏に無菌性の膿疱ができる
治療法:薬物療法

関連する病気: 掌蹠膿疱症

(2)汗疱

汗をかきやすい多汗症の人や、汗を良くかく夏に起こりやすい病気。足の裏や手のひら、手の指に小さな水疱が現れ、良くなっても再発するのが特徴です。発汗が過多になって起こる場合のほか、金属アレルギーや食べ物が原因となって起こるとも言われていますが、原因はまだ明らかにされていません。軽度であれば、そのまま自然に症状が治りますが、かゆみがひどい場合や、通年症状を頻発する場合は、医師の診察を受けた方が良いでしょう。

原因:金属や食べ物に対するアレルギー、喫煙、ストレス、自律神経失調症、ビオチン欠乏症
チェック方法:足裏や手のひらに水疱が出る、かゆみ
治療法:薬物療法

関連する病気: 汗疱

(3)尋常性乾癬

赤く盛り上がった皮膚に銀白色の垢が厚く付着した紅斑が全身にできる病気。頭から足まで、発症部位は広範囲に渡ります。中にはかゆみを伴わない場合や、爪の変形や関節炎を伴う場合もあります。発症の原因ははっきりしていませんが体質のほか、扁桃腺炎などの感染症、不規則な生活習慣、ストレス、肥満、特殊な薬剤などの環境因子が絡んで発症するとみられています。発疹を繰り返す慢性疾患ですが、治療により完全に発疹が消失するケースも少なくありません。

原因:感染症、不規則な生活習慣、ストレス、肥満など
チェック方法:銀白色の鱗屑を伴う紅斑
治療法:薬物療法

関連する病気: 尋常性乾癬

(4)貨幣状皮膚炎

乾癬と似た病気に、貨幣状皮膚炎(貨幣状湿疹)があります。およそ10円玉くらいの大きさの湿疹が下肢や腕、体幹などに複数現れ、強いかゆみを起こします。皮膚の乾燥が原因になることが多く、秋から冬にかけて悪化するケースが目立ちます。また、金属アレルギーのほか、扁桃腺炎や歯周病などの細菌感染が原因になって発症することもあります。乾癬と異なってかゆみが強く、ジュクジュクと浸出液が表面から出てくることもあります。乾燥に気をつけて、しっかり保湿をすることが大切。かゆみがひどい場合は早めに皮膚科を受診しましょう。

原因:皮膚の乾燥、金属アレルギー、扁桃腺炎、歯周病
チェック方法:強いかゆみ、貨幣状の発疹
治療法:薬物療法

関連する病気: 貨幣状皮膚炎

(5)紅色陰癬

大人の股や脇の下、足の指の間、乳房の下、お尻の割れ目などにできやすい褐色斑。皮膚の表面がザラザラしたり、軽いかゆみを伴ったりすることがあります。汗をかきやすい場所で、皮膚と皮膚がすり合わされることで、汗や皮脂を栄養源とする細菌が増殖することで発症します。糖尿病患者で抵抗力が落ちている人に発症するケースが目立ち、肥満症や多汗症の人にも多くみられます。一度発症すると再発することが多く、幹部を清潔に保つことや通気性をよくしておくことなどの予防が必要です。

原因:蛍光ジフテロイド感染
チェック方法:脇の下、足指の間などに赤みをおびた斑点、軽いかゆみ、皮膚のざらつき
治療法:薬物療法

関連する病気: 紅色陰癬

(6)疥癬

ヒゼンダニ(疥癬虫(かいせんちゅう))と呼ばれるダニが皮膚表面の角質層に寄生して起こる感染症。メスが人間の手首や手のひら、指の間、肘、わきの下、足首や足の裏、外陰部などに疥癬トンネルと呼ばれる横穴を掘り、卵を産みつけることで起こります。肌と肌が直接接触することで感染することが多く、近年では高齢者介護の現場で感染するケースが増大。集団感染するケースも多く、早めの発見が必要です。非常に強いかゆみが特徴で、赤いブツブツができたり、角質が増殖したりすることもあります。

原因:ヒゼンダニ感染
チェック方法:強いかゆみ、赤い湿疹
治療法:薬物療法

関連する病気: 疥癬

【まとめ】

このように、水虫以外にも足のかゆみを引き起こす病気はさまざまあります。そのほか、肝臓や腎臓が弱るとかゆみを引き起こしたり、ストレスや栄養不足によっても、かゆみが生じることがわかっています。また、これまでアレルギー症状の見られなかった人が、環境や体調の変化などにより、突然、発症することもあります。かゆみを引き起こす病気の中には慢性疾患もあり、長期にわたって粘り強く付き合っていかなければならないものもありますし、早期に適切な治療を施せば、重症化を防げるものもあります。安易な自己判断をせず、しっかり原因を突き止めることが大切です。

【足がかゆい】足の指・足の裏がかゆい7つの原因ー湿疹・皮ムケ・水疱の詳細

 10円硬貨くらいの大きさの湿疹がいくつも現れ、強いかゆみがあります(図3)。
 手のひらや手指、足の裏に小さな水疱(すいほう)が多数現れる再発性疾患です。
 手のひらや足の裏に無菌性の膿疱(うみをもった皮疹)が生じて慢性の経過をたどる病気です。完成像は、境界がはっきりした紅斑落屑(らくせつ)局面に多数の膿疱をもちます。ばい菌やウイルスがついていないのに、...
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