かかりつけの医師を見つけよう-乳幼児の病気と手当「日常からの準備」

心配な症状を相談できる小児科医がいると安心



  • 出典:株式会社法研「らくらく育児百科」
  • 総監修:細谷 亮太 聖路加国際病院特別顧問 小児総合医療センター長

おすすめは小児科専門の医師

 赤ちゃんや幼児のからだの働きは、大人と同じではありません。かかりやすい病気や症状の現れ方も、独特なことが多いのです。そこで、子どもの病気に詳しいかかりつけの医師を見つけておくことが大切です。

 小児科専門の医師を見つけるには、まず医院の看板やホームページの「診療科」に注目してみましょう。医師は自分の最も得意な診療科目を先頭に書くのがふつうです。たとえば、「小児科・内科……」とあれば小児科が専門と考えられます。逆に「内科・小児科……」とあれば、内科が専門というわけです。

地元に信頼できる開業医を見つけると安心

 子どものためのかかりつけの医師は、難しい病気の治療を目的としている大きな病院よりも、まずは、家の近くで開業している小児科の医師をおすすめします。

 病気のときだけでなく、健康診断や予防接種を通して、赤ちゃんの幼児の発育のようす、性質や性格までも知っていてもらうことが、ママやパパにとって、大きな安心感をもたらすからです。

 もちろん、大きな病院でも、赤ちゃんの健康診断や育児相談などを行っているところもあります。

 総合病院などでは、あらかじめ小児科の診察が行われている曜日や時間を確かめておきます。わからないときは、受診の前に電話で確認するのもよいでしょう。

 ママやパパと、医師との相性もあります。日ごろから先輩ママの情報を得て、いざというときにあわてなくてもいいように備えておきましょう。

わが子のかかりつけに選ぶなら、こんな医師

 大切な赤ちゃんや幼児を信頼して任せるために、医師選びのポイントをご紹介しましょう。

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①難しい病気が心配されるときは、専門の医師のいる病院を紹介してくれる

 病院の規模などによっては、今の赤ちゃんの状態に必要な検査や治療ができない場合もあります。

 信頼できる医師は、自分では手におえないと判断したときには、紹介状を快く書いてくれたり、紹介先の病院へ連絡を取ってくれるはずです。

②ママやパパの質問にもきちんと答えてくれる

 ていねいな診療はもちろんですが、たとえ口べたでも、ママとパパの話に耳を傾け、質問にも、一つひとつ答えてくれる医師を見つけましょう。

③病気の説明、症状の経過についてきちんと話してくれる 

 一般的に、よい小児科医といわれる医師は、まず、「どんな病気か」「今はどのような状態か」「これからどのように治っていくか」などについて説明をしてくれます。そのうえで、赤ちゃんのからだに負担がないよう、必要な投薬や注射しかしないようにしています。

 つき添ってきたママやパパに病名だけ言って、詳しい説明もなく、簡単に薬を出したり、注射をしたりでは不安を感じるのは当然です。

 この3つのポイントはどれも大切な目安ですが、実際に、診察を受けたときに感じた医師の印象も大切にしましょう。

医師との上手なつき合い方

 子育て中のママとパパにとって、かかりつけの医師は頼もしい味方です。子どもが病気で心配なときこそ、短い受診時間の中でいいコミュニケーションができると、安心感を得られます。

 医学的に難しいことはあまり聞きたくないというママやパパには、静かで、あまりしゃべらないけど「私に任せておきなさい!」という態度で示してくれるような医師がおすすめでしょう。

 また、いろいろと細かいことまで何でも知っておかないと不安なママとパパには、話し上手で、テキパキと説明してくれる医師のほうが相性がいいかもしれません。

 もし、相性が悪いな……と感じたときでも、医師のせいとばかりに、イライラするのは考えものです。診察を受けたり相談をするあなたの態度に、医師を困らせるところがなかったかどうかも振り返ってみる必要があるかもしれません。

 せっかく見つけた医師と、長く良好につき合っていくために、ママやパパが気をつけたいのは

①要求ばかり表面に出さない

②医師に対して、常に非難めいた話し方をしないこと

③疑問点は、順序立てて聞くこと

 の3点です。これに注意することで医師との気持ちのうえでのすれ違いが減り、いいコミュニケーションにつながります。

短い診療時間でうまく伝えるために

 小児科の待合室には、いろいろな病気が集まっています。たいした病気でもないのに病院に連れて行ったために、流行していた病気にかかってしまったということもあります。

 短い診療のなかで、上手に受診するためには次のようなことが役立ちます。

①脱いだり着たりしやすい服装で

 診察のときに脱がせやすく、着せやすい服装をさせておきます。

②健康診断や予防接種は予約して

 病気の赤ちゃんと待合室でいっしょにならないために、事前の予約は大切です。

③症状を書いたメモを持って行く

 発熱なら、発熱した日や体温の経過のほか、下痢なら、1日何回くらい便をするか、便の状態(白っぽい、水のようなど)などをメモしておくと診察がスムーズです。

 なお、待合室では子どもが寝転んだり走り回ったりするのを避け、診察が終わったら長居は禁物です。

小児科受診用メモ


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